2021年もいよいよ後半戦。7月1日に値上げされる商品は意外とある。27年ぶりの購読料引き上げが注目される朝日新聞、毎日新聞だけではない。
およそ8年ぶりに値上げされるのが食卓でおなじみのマヨネーズ。最大手のキユーピーは7月1日出荷分から値上げする。引き上げ幅は約2~10%。主力の「キユーピーマヨネーズ450g」の参考小売価格(税込み)は378円から402円に20円ほど上がる。味の素も同日付で「ピュアセレクトマヨネーズ」などの品目を約1~10%の幅で引き上げる。
理由はマヨネーズの主原料である食用油の価格高騰だ。食用油のもととなる大豆や菜種など穀物の国際価格は、主要産地の天候不順による減産や中国をはじめとする世界的な需要拡大で、昨年後半から急激に上昇している。
「企業努力だけではコスト上昇分を吸収することは極めて困難だ」(キユーピー)とし、価格改定を決めた。キユーピーは2013年7月以来、味の素は同年8月以来の値上げとなる。
マヨネーズに先行して、日清オイリオグループ、J‐オイルミルズ、昭和産業の食用油大手3社は今年すでに2度値上げしているが、これでも追いつかず、8月にそろって3度目の値上げを予定している。
また、日清フーズ(日清製粉グループ本社の傘下)、ニップン、昭和産業は家庭用小麦粉・ミックス粉などを7月1日納品分から値上げする。輸入小麦の政府売渡価格が4月に引き上げられたことなどに伴う。日清フーズの値上げ幅は家庭用小麦粉で約2~4%、パスタ・パスタソース製品で約2~8%など。
新聞業界では朝日新聞、毎日新聞だ。月ぎめ購読料を1993年12月以来27年半ぶりに引き上げる。朝夕刊セットの価格は現在、朝日、毎日とも4037円(税込み)で同じだが、7月から朝日が4400円、毎日が4300円となる。2019年1月にいち早く値上げを済ませた読売新聞は4400円としており、3大紙における購読料の横並びが戦後初めて崩れる。
今回は朝刊だけの統合版(夕刊発行がない地域)でも価格差が生まれる。こちらは毎日が3400円(現在3093円)と読売にそろえたのに対し、朝日が100円高い3500円となった。
全国の新聞発行部数(日本新聞協会調べ)は2020年10月時点で3509万部で、過去20年間で約1800万部減った。とりわけ、2018年以降は減少幅が年間200万部台に拡大している。
この間、インターネットの爆発的な普及で販売・広告収入が減る一方、新聞製作・輸送・配達にかかかるコストが上昇し、経営を大きく圧迫。新聞各社も背に腹は代えられず、購読料上げがここ数年続出している。
産業総合紙の日刊工業新聞も1994年9月以来の購読料改定に踏み切る。現在4721円(税込み)の月ぎめ購読料を5200円に479円引き上げる。
文:M&A Online編集部
すかいらーくホールディングス、松屋フーズホールディングス、大戸屋ホールディングス…。いずれも外食業界を代表する銘柄だが、この3社には意外のところで共通項がある。
マスク生産に乗り出す企業が後を絶たない。夏場に向けて蒸れにくく、スポーツ時にも使えるように工夫したものやファッション性を意識したものもある。消費者の支持を得ることができるだろうか。