コロナ禍で「精神面の不安」を感じたらどうする
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東京都が毎年実施している「中小企業の賃金と賞与」の調査によると、コロナ禍に見舞われた2020年は賃金、賞与ともに2019年よりも減少したことが分かった。
東京都では減少の理由には触れていないが、コロナ禍により経営不振に陥った企業で支給額が減少したことが予想される。
新型コロナウイルス感染症者数の増加に歯止めがかかっておらず、企業業績のさらなる悪化が見込まれるだけに、2021年も厳しい状況が続きそうだ。
東京都が無作為抽出した都内の従業員数10-299人の企業3500社(有効回収率40.2%)を対象に、賃金や賞与をはじめ賃金制度や初任給などについて2020年7月31日時点の状況を調べた。
それによると、2020年7月の全常用労働者(直接雇用される労働者のうち、嘱託・再雇用、臨時工、パート・アルバイト、病欠者、休職者を除く全従業員。役付者を含む)の平均賃金は、所定時間内賃金が35万0477 円、所定時間外賃金が2万9803 円で、合計は38万280 円(平均年齢42.1 歳、平均勤続年数11.0 年)となった。
2019年7月の全常用労働者の平均賃金は、所定時間内賃金が34万6055 円、所定時間外賃金が3万6611円で、合計は38万2666円(平均年齢41.7 歳、平均勤続年数10.6 年)だったため、2020年は2019年より賃金の合計額が2386円少なかった。
所定時間外賃金が大きく減少したのが要因で、景気低迷により多くの企業で残業が減少していることがうかがわれる。
一方、2020年の賞与の平均金額は、2019年年末一時金が40万1767円、2020年夏季一時金が38万8782円、その他賞与が8万5980円で、合計は87万6529円だった。
2019年の賞与の平均金額は、2018 年年末一時金が42万6047円、2019年夏季一時金が41万8502円、その他賞与が10万1937円で、合計は94万6486 円だったため、2020年は2019年より賞与の合計額が6万9957円少なかった。
減少額が最も大きかったのは2020年夏季一時金で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が現れたものと思われる。
【東京都内の中小企業の賃金と賞与】
2019年 | 2020年 | |
賃金 | 38万2666円 所定時間内(34万6055円) 所定時間外(3万6611円) |
38万280円 所定時間内(35万477円) 所定時間外(2万9803円) |
賞与 | 94万6486円 2018年年末一時金(42万6047円) 2019年夏季一時金(41万8502円) その他賞与(10万1937円) |
87万6529円 2019年年末一時金(40万1767円) 2020年夏季一時金(38万8782円) その他賞与(8万5980円) |
文:M&A Online編集部
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