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「すかいらーく」の業績に異変? 人件費高騰で3期連続の減益!
すかいらーくの業績に翳りが見え始めました。2018年12月期の売上高は前期比2%増の3663億6000万円でしたが、営業利益は前期比18.7%減の228億5700万円となりました。2019年12月期も営業利益は同3.7%減の220億円です。
すかいらーくやココスが頭を痛めているのが、販管費率の上昇です。
販管費を最も低く抑えているのはサイゼリヤです。同社は大規模なプロモーション活動を行わず、広告費を極限まで下げているのです。店舗運営も効率化を図り、販管費の削減に力を入れています。その代わりに原価率を上げ、顧客に安価で質の高い料理を提供しているのです。
販管費が急上昇しているのが、すかいらーくとココスです。すかいらーくは3年で2.2%、ココスは3.4%も上昇しました。
その背景として、アルバイトの時給が上昇していることが挙げられます。
※ジョブズリサーチセンターより筆者抜粋
アルバイトの平均時給は2016年ごろから急上昇を始めました。前の年に比べておよそ20円ずつ上昇しています。その理由として、インターネットが普及したことにより、働き手の選択肢が増えたこと。有名企業がインターンとして大学生の一時採用を加速していることが挙げられます。
採用コストも上がっています。マイナビが2019年に実施したアルバイト採用活動に関する企業調査によると、飲食分野で採用コストが昨年よりも上がっていると答えた企業は22.7%。下がったと答えた企業の7.6%と比較すると、その差は歴然。また、アルバイトが不足していると感じている企業は65%となっており、人手不足で採用コストに資金を投じ、時給を平均よりもつり上げて何とか確保する姿が浮かびます。
時代の流れを受け、人件費を抑えようとする取り組みが、ロボットや効率化システムの導入へと繋がります。
すかいらーくは、注文から決済までをデジタル化する計画を立てています。立地条件やその日の天候に合わせて、最適なメニューを表示。スマホで決済ができる仕組みです。3年を目処に全店舗へ展開する予定です。
サイゼリヤは、2018年11月からドコモと連携して店舗オペレーション効率化を目指す実証実験を開始しました。ドコモが人口統計データや気象データを提供して売上の関係性を分析。天候の変化やイベント開催などによる突発的な出来事を加味した、数週間先までの店舗単位での売上予測を行うものです。これにより、売上予測に沿った人員配置ができ、暇な時間に多くのスタッフを入れてしまうといったダブつきを抑えることができます。
SRSホールディングスは、洗い場作業軽減で人件費の上昇を抑えるため、食器洗浄システムの開発に取り組んでいます。
飲食店のオペレーション効率化は、外食産業が最も注目しており、新たなビジネスが生まれる分野として注目されています。
麦とホップ@ビールを飲む理由
すかいらーくの業績に翳りが見え始めました。2018年12月期の売上高は前期比2%増の3663億6000万円でしたが、営業利益は前期比18.7%減の228億5700万円となりました。2019年12月期も営業利益は同3.7%減の220億円です。