和の様式美とモダンを融合させた「新日本様式」のレストランを展開する、きちりホールディングス<3082>が東南アジアで事業展開に乗り出した。

きちりのフランチャイジーであるインドネシアのPT Kichiri Rizki Abadiを子会社化するのを機に、オーストラリア産の黒毛牛を用い専用釜で焼き上げるハンバーグ専門店「いしがまやハンバーグ」の出店を加速する。

同社が適時開示したM&Aは今回が初めてで、今後はインドネシア以外での展開についてもM&Aの手法が採用される可能性がある。今後の戦略はどうなのか。主力の新日本様式レストランの海外展開はあるのか。

チャレンジはこれから

PT Kichiri Rizki Abadiは、現地で貿易業や不動産業を営むPT Mahanaim Sejahtera Mandiriが2019年2月に全額出資で設立した企業。きちりホールディングスは2019年7月31日に、PT Mahanaim Sejahtera MandiriからPT Kichiri Rizki Abadi株式の51%を取得する。

PT Mahanaim Sejahtera Mandiriは、現地のReino Barack 氏が代表を務める企業で、きちりホールディングスとPT Mahanaim Sejahtera Mandiriが共同出資で、店舗展開していくことが重要と判断した。

きちりホールディングスは2018年6月に、インドネシアのPT Plataran Indonesiaと吉本興業との合弁で、ユニゾン・ブルー(東京都渋谷区)を設立し、リゾート型レストラン「Plataran Resort & Restaurant」を出店した。

Reino Barack 氏はPT Plataran Indonesia の30%の株式を保有する PT.Rizki Bukit Abadiの代表であり、ユニゾン・ブルーの取締役を兼ねていた関係から今回のM&Aに発展した。

きちりホールディングスは日本で直営店95店舗を展開しており、2018 年5月にはフランチャイズ事業を開始し、国内での事業拡大を進めている。

靴を脱ぎ、リラックスした状態で寛いで食事をするのが、きちりのスタイルで、オーストラリア産黒毛牛の柔らかく旨みたっぷりのローストビーフや、トリュフときのこのチーズリゾットなどを提供する。

このほかにも「KICHIRI カジュアルダイニング」や、オムライス専門店「Little Eggs」、とんかつ店「とん久」などを展開する。

専用釜で焼き上げた日本風のハンバーグはインドネシアでどこまで普及するのか。さらに靴を脱ぎ、リラックスした状態で寛いで食事する日本風のスタイルは受け入れられるのか。きちりホールディングスのチャレンジがこれから始まる。

KICHIRI恵比寿の店内(同社ホームページより)