日本フードサービス協会によると、2018年のファミリーレストラン全体の売上高は2017年比で1.3%増。客数は0.6%減少し、客単価が1.9%上昇しました。店舗数は0.8%増加しています。じわじわと減少する客数を、各社出店攻勢により取り合いをする構図が浮かんできます。

ファミリーレストランを運営する企業の中で、稼ぐ力の強いのはどこなのでしょうか。

営業利益率でトップに立つサイゼリヤ

宣伝広告費削減で利益率を上げたサイゼリヤ

今回、比較対象とする企業は5社です。すかいらーくホールディングス<3197>、サイゼリヤ<7581>、ロイヤルホールディングス<8179>、ココス<9943>、和食レストラン「さと」を運営するSRSホールディングス<8163>です。

※ロイヤルホールディングスはホテル事業の数字も含まれます。

まずは売上高と営業利益を比較してみます。各社3期前から今期予想までの推移です。

売上高(百万円)前前々期前々期前期今期予測
すかいらーくホールディングス 354,513 359,445 366,360 370,000
サイゼリヤ 148,306 154,063 156,527 161,000
ロイヤルホールディングス 129,732 132,070 133,896 143,000
ココス 58,533 58,275 57,439 55,627
SRSホールディングス 43,355 44,156 44,512 46,000
営業利益(百万円)前前々期前々期前期今期予想
すかいらーくホールディングス 31,249 28,103 22,857 22,000
サイゼリヤ 11,216 8,640 9,599 10,100
ロイヤルホールディングス 5,222 5,952 5,709 6,300
ココス 2,389 1,458 798 124
SRSホールディングス 406 741 1,019 950

売上高は圧倒的大差で、すかいらーくが他社を引き離し、今期3,700億円を達成します。

店舗数は3,200となっており、サイゼリヤの1,500店舗を2倍以上となっています。

1店舗あたりの売上でみると、すかいらーくが1億1400万円でトップ。次いで1億400万円のサイゼリヤ。1億100万円のSRSホールディングスと続きます。店舗当たりでみても、すかいらーくの強さが目立ちます。

気になるのは、すかいらーくの営業利益が3期前から30%減の220億円まで落ち込んでいること。ココスにいたっては95%も減少しています。

各社の営業利益率はこのようになっています。

営業利益率前前々期前々期前期今期予想
すかいらーくホールディングス 8.8% 7.8% 6.2% 5.9%
サイゼリヤ 7.6% 5.6% 6.1% 6.3%
ロイヤルホールディングス 4.0% 4.5% 4.3% 4.4%
ココス 4.1% 2.5% 1.4% 0.2%
SRSホールディングス 0.9% 1.7% 2.3% 2.1%

営業利益率では、前期ですかいらーくとサイゼリヤがほぼ横並びの状態になりました。今期計画通りに進むと、サイゼリヤは営業利益率ですかいらーくを抜いてトップに立つ公算が高いです。

なぜ、すかいらーくの営業利益がこれほど下がっているのでしょうか。鍵は人件費にありますが、その前に各社の原価率を見てみます。

原価率が最も低いのは30%のすかいらーくでした。飲食店のお手本のような数字です。大量仕入れで原価を安定させ、原材料費を価格にうまく転嫁して原価率をコントロールしている姿が浮かびます。原価率が最も高いのは36%のサイゼリヤ。低価格路線を突き進む経営戦略の宿命ともいえます。