とらふぐ料理店をチェーン展開する関門海<3372>が海外進出を本格化させている。2019年5月に中国一号店を開店したほか、同年6月にはシンガポールでとらふぐ料理店を運営するVLSG PTE.LTD.を子会社化した。

今後、中国では直営店数店舗を開店し、将来はフランチャイズによる出店に着手。東南アジア地域ではシンガポールにエリア本部を設置し、多店舗展開を目指す。

似たような麺料理があるラーメンなどは、アジア地域での普及が想像できるが、ふぐの身の食感をはじめ、大根と唐辛子をすりおろした紅葉おろしやポン酢などの日本独特の料理がアジアの人たちにどの程度受け入れられるのか。アジアでとらふぐ料理の売り込みに挑戦する関門海とは。

アジアの人たちが「とらふぐ」料理に舌鼓?

関門海は大阪府藤井寺市で、創業者の山口聖二氏がとらふぐ料理「ふぐ半」を開店したのが始まり。1989年にさかな亭を設立し、2001年に社名を関門海に変更した。

2005年に東京証券取引所マザーズに上場し、2016年に東京証券取引所市場第二部に市場変更。2017年に持株会社に移行した。

2017年に海外店一号店として、シンガポールに「玄品(GUENPIN)シンガポール」をオープン。現地企業のVLSG PTE.LTD.とフランチャイズ契約を結び運営してきたが、エリア本部の構築が難航したため、関門海がVLSG PTE.LTD.を子会社化し、関門海のノウハウなどを活用して運営本部を立ち上げることにした。

VLSG PTE.LTD.はブイエル・アジア(東京都千代田区)の100%出資子会社で、ブイエル・アジア代表取締役の山田文彦氏がVLSG PTE.LTD.の代表を兼ねていた。2018年7月期の業績は売上高が4615万円、営業損益が3882万円の赤字だった。

子会社化を機にVLSG PTE.LTD.の社名をKANMONKAI-SG PTE.LTD.に変更するとともに代表者を山田文彦氏から関門海社長の山口久美子氏に交代することを8月に決めた。

一方、中国での一号店となる「玄品 淮海(ワイハイ)店」は中国上海市のメーンストリートに面しており、日本と同様に、とらふぐ料理を基本とし、現地の食文化に合わせたオリジナルの鍋薬味に加え、天麩羅、ふぐ寿司などを提供する。

関門海の持分法適用会社である上海玄品餐飲管理有限公司が運営し、今後、直営店やフランチャイズ店を展開していく。

関門海の2019年3月期は減収減益と振るわなかったものの、2020年3月期は売上高が前年度比5.3%増の48億円、営業利益が同41.5%増の2億円と回復する見通しだ。

ホームページでも「関西、関東のみならず、沖縄から北海道、海外にまで到る約100店舗を展開する業界トップ的企業へと成長している」と、積極的な姿勢を示している。

同社の今後の成長は、とらふぐ料理に舌鼓を打つアジアの人たちをいかに増やすかにかかってきそうだ。

関門海の沿革
1980 大阪府藤井寺市で、創業者の山口聖二氏がとらふぐ料理「ふぐ半」を開店
1989 さかな亭を設立
2001 社名を関門海に変更
2001 大阪府松原市に、研究開発室、セントラルキッチン、物流センターを兼備した本部事務所を開設
2005 東京証券取引所マザーズに株式を上場
2016 東京証券取引所市場第二部に市場変更
2017 海外店第一号店として、シンガポールに「玄品(GUENPIN)シンガポール」をオープン
2017 関門海の国内店舗運営事業を「宗國玄品ふぐ」「東國玄品ふぐ」「西國玄品ふぐ」に分割継承し、持株会社体制に移行
2019 中国一号店を開店
2019シンガポールのVLSG PTE.LTD.を子会社化

文:M&A Online編集部