崎陽軒が思わぬ形で人々の支持を集めています。

「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が、TOKYO MX「5時に夢中!」でのマツコ・デラックスさんの「ふざけて入れている(投票している)人も相当数いる」などのコメントに猛反発。立花氏は、8月13日に「(番組スポンサーの)崎陽軒のシウマイは買いません」と不買運動を示唆する動画をアップしました。これに対し、多くの有名人から崎陽軒を擁護するコメントが寄せられたのです。

野球のダルビッシュ有選手は「崎陽軒に罪はない気がする」とツイート。芸人のカンニング竹山さんも「崎陽軒のシウマイ弁当を意識的に買う」と投稿しました。

この騒動で「崎陽軒」はTwitterのトレンド上位を獲得し、多くのユーザーから崎陽軒のシウマイ弁当に対する好意的な意見が次々と投稿されました。不買運動は結果的にシウマイ弁当を宣伝する形になったのです。

多くの人に愛される崎陽軒とは、どのような会社なのでしょうか。


8期連続増収、2019年の売上高は245億

シウマイ娘
シウマイ娘の制服(画像はプレスリリース)

崎陽軒は1908年に横浜駅構内に営業許可を受けて創業。1928年に横浜名物としてシウマイを独自開発しました。それまで横浜には名物と呼ばれるものがなく、初代社長の野並茂吉氏が中華街に売られていたシウマイに目をつけました。

横浜名物としてシウマイ弁当を売ろうとしたものの、冷めると美味しくないという駅弁の致命的な欠点が露呈してしまいます。そこで野並氏は点心の専門家を招聘。豚肉にホタテを加えた、現在の製法を生み出しました。

”優れたもの””美味しいもの”というだけで売れるほど甘くないのが世の常。それは今も昔も変わりません。崎陽軒の躍進を支えた裏には、巧みなマーケティング戦略があります。

1950年に販売員として「シウマイ娘」を投入したのです。チャイナドレスのような華麗な制服に身を包んだ女性が、明るい笑顔で弁当を売り歩きました。

さらにこのシウマイ娘は、獅子文六氏の小説「やっさもっさ」に登場。翌年には映画化されて全国的な知名度を獲得しました。

現在、崎陽軒のシウマイ弁当は1日2万3000個を売るヒット商品となっています。

業績は好調で、決算からは手堅く成長している姿が浮かびます。2019年2月期で8期連続の増収となりました。

  • 【百万円】
決算2016年2月期2017年2月期2018年2月期2019年2月期
売上高 22,081 23,590 24,275 24,500
純利益 397 862 704 793

※会社の発表および決算公告より筆者作成