オイシックス・ラ・大地<3182>がM&Aを機に、ビーガン(絶対菜食主義者)食ビジネスに乗り出した。

2019年5月に子会社化したビーガン食のミールキット事業を米国48州で展開している米国Three Limes,Incを足掛かりに米国市場の開拓に乗り出すとともに、日本国内でもオイシックスでビーガン食のミールキットの展開を検討する計画だ。

ビーガン食は日本に定着するか

ビーガンは動物の商品化を否定し、動物系の製品を排除した生活様式を実践する人たちで、海外では一部の急進的なビーガンによる精肉店への襲撃などの事件も発生している。

2020年の東京オリンピックで日本を訪れる外国人の中にはビーガンも少なくない見込みで、日本でもすでにビーガン食を提供しているレストランがある。

オイシックス・ラ・大地が取り扱うのは家庭に食材を届けるミールキットのため、こうしたオリンピック観戦のための外国人を取り込むことはできないが、ビーガンに対する関心が高まり、家庭でもビーガン食に対する需要が増大することが見込まれる。

Three Limes,Incが提供しているミールキットのメニュー例(ニュースリリースより)

すでに米国では健康意識の高まりなどから、ビーガン食の市場が拡大しており、2020年には2015年の2倍に当たる250億ドル(約2兆7000億円)まで成長すると見られている。

また、女性の社会進出などの影響で、手軽に手作りの食事を楽しめるミールキットの需要が拡大しており、世界のミールキット市場は2025年までには90億ドル(約9720億円)近くに達するとの予測がある。日本でもこうした傾向は同様だ。

オイシックス・ラ・大地が展開するミールキット「キットオイシックス」は累計出荷数が3500万食(2019年4月時点)を越えており、これに伴って業績も好調に推移している。

オイシックス・ラ・大地のビーガンミールキットという新たなサービスは日本に定着するだろうか。そして同社の業績をさらに向上させることができるだろうか。