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和、洋、中、エスニック、何でもありの「クリエイト」はM&Aの常連だった
和食、洋食、中華、エスニックなど多岐に渡る飲食店を手がけるクリエイト・レストランツ・ホールディングスが、M&Aで攻勢をかけている。売上高2000億円の目標達成の日は、思いのほか早く訪れるかも知れない。
「しゃぶ菜」「磯丸水産」「かごの屋」などを展開するクリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>が、ゴルフ場内のレストラン事業に乗り出す。
西洋フード・コンパスグループ(東京都中央区)からゴルフ場内のレストラン(92店)運営事業をはじめ、テーマパークや商業施設内でのレストラン(42店)など134店舗を取得することで同分野に参入する。
同社にとっては今回のM&Aによって、ゴルフ場など他の企業内にあるレストラン運営を受託するコントラクトフードサービス事業に本格進出することになる。
対象事業の直近の売上高は118億円。事業譲渡は2019年9月1日に実施するため、2020年2月期には半期分の業績が加わることになる。同社では2020年2月期の業績に与える影響は精査中としているが、2020年2月期は47億円ほどの増収予想のため、上振れするのは間違いない。
クリエイト・レストランツ・ホールディングスは2012年のルモンデグルメのグループ入りを皮切りに、9月のゴルフ場内のレストラン事業の譲受(2019年6月発表)まで、この8年間に13件のM&Aを実施した。
2013年にグループ入りしたSFPホールディングスは2014年に東京証券取引所市場第二部に株式を上場。2019年2月には東京証券取引所市場第一部に株式を市場変更するなど、大きく成長した企業もある。
同社はM&Aを「成長の大きなドライバー」と位置付けており、M&Aに乗り出して以来、売上高は2012年2月期の350億円ほどから2019年2月期の1200億円へと約3.4倍に拡大。営業利益も同27億円ほどから同40億円ほどへと約1.5倍に拡大した。
利益の伸びが小さいのは2019年2月期に会計基準を変更した影響が大きく、実質は2倍ほどの伸びになる。この成長がすべてM&Aによってもたらされたわけではないが、大きな影響を与えたのは疑う余地はない。直近の業績を見てみると。
件数 | 年 | 主なM&A実績 |
---|---|---|
1 | 2012年 | ルモンデグルメがグループ入り |
2 | 2013年 | SFPダイニングがグループ入り |
3 | 2013年 | イートウォークがグループ入り |
4 | 2014年 | YUNARIがグループ入り |
5 | 2015年 | KRホールディングスがグループ入り |
6 | 2015年 | アールシー・ジャパンがグループ入り |
7 | 2018年 | ルートナインジーがグループ入り |
8 | 2018年 | クリエイト・ベイサイドがグループ入り |
9 | 2018年 | 遊鶴がグループ入り |
10 | 2019年 | 木屋フーズがグループ入り |
11 | 2019年 | ジョー・スマイルがグループ入り |
12 | 2019年 | からあげセンターがグループ入り |
13 | 2019年 | 西洋フード・コンパスグループからゴルフ場内のレストラン 運営事業を取得 |
和食、洋食、中華、エスニックなど多岐に渡る飲食店を手がけるクリエイト・レストランツ・ホールディングスが、M&Aで攻勢をかけている。売上高2000億円の目標達成の日は、思いのほか早く訪れるかも知れない。