武田薬品工業<4502>>は2018年11月16日に米ドル建無担保普通社債の募集を始めた。アイルランドの製薬会社シャイアー買収の資金の一部を調達するとともに、2018年5月8日にJPモルガン・チェース銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行との間で結んだ308億5000万ドルのつなぎ融資の総借入限度額を減少させるのが狙い。 

社債は米国、欧州、アジアなどの海外市場で募集。2020年満期、2021年満期、2023年満期、2028年満期の4種を発行する。具体的な社債総額や利率などは未定で、武田薬品では決定し次第公表するとしている。

つなぎ融資契約による負担が縮小 

5月8日に結んだつなぎ融資については2018年6月8日と2018年10月26日に総借入限度額減少のための変更を行っており、今回が3度目の変更となる。 

6月8日に発表したのは、総借入限度額75億ドルのタームローンクレジット。資金調達先はJPモルガン・チェース銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行の3行に、新たにみずほ銀行が加わった。つなぎ融資の総借入限度額の減少金額については明らかにしていない。 

10月26日に発表したのは総借入限度額5000億円のショートタームローンで、これによってつなぎ融資の総借入限度額は45億ドル分減少する。 

6月8日のタームローンクレジット75億ドルの全額が総借入限度額の減少につながれば、10月26日分と合わせ120億ドルの減少となる。 

今回の社債の金額次第では、当初の308億5000万ドルのつなぎ融資の総借入限度額は半分程度にまで減少することになりそう。 

6月8日の発表の際に、武田薬品のチーフフィナンシャルオフィサー(CFO)のコスタ・サルウコス氏は「つなぎ融資契約による負担の相当部分を縮小することができた」としており、今回の社債発行で負担は一層縮小することになる。

文:M&A Online編集部