すかいらーくホールディングス<3197>が一つの店舗に二つのブランドを展開する複合業態に挑戦する。これまでは業態転換によって売り上げを拡大してきたが、コロナ禍を機に既存ブランドの店舗網活用策として新しい経営手法を導入することにした。 

2020年10月からファミリーレストラン「ガスト」の店内で、から揚げ専門店「から好し」の商品を取り扱い、店内飲食のほか、宅配、テイクアウトなどに対応する。実施店舗は順次増やし2021年3月までに1140店にまで広げる。 

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2020年12月期第2四半期に営業赤字が180億円に達したことから、経営再建策の一つとして打ち出したもので、このほかにも通販ビジネスへの参入や好調な寿司販売事業の拡充などにも取り組む。 

外食産業は新型コロナウイルスの影響で苦境に追い込まれているが、複合業態や通販などでどこまで挽回することができるだろうか。ファミレス最大手の施策に注目が集まる。 

通販ビジネスに参入 

すかいらーくホールディングスは「ガスト」のほかにも中華レストランの「バーミヤン」や和食レストランの「夢庵」など20以上の業態を持つ。これまでは商圏の変化に伴って業態を転換してきたが、新型コロナウイルス対策として初めて複合業態を取り入れる。 

すでに「ガスト」7店舗ではバーミヤンの冷凍餃子のテイクアウト販売の実験を行っており、新しい販売チャネルの開拓が進んでいる。さらに2020年10月からは冷凍餃子などの既存商品をEC(電子商取引)サイトの楽天やアマゾンに出店し、2021年2月以降は自社のECサイトでも取り扱う計画。 

すかいらーくは全国に3264店(2020年6月)の店舗があり、スケールメリットを生かした食材調達や、セントラルキッチンなどの資産を生かして、冷凍餃子をはじめハンバーグやピザ、ビーフシチューなども通販商品として品揃えしていく。 

またコロナ禍の中でも寿司の販売が好調なことから、和食レストラン「夢庵」の188店、同「藍屋」の47店の店舗網を活用して寿司販売の拠点数を一気に拡大する。