正式発表が待たれるインドのコンビニ事業

インパクトHDが本社を置くビル(東京・渋谷)

インパクトHDは2019年から、5カ年の中期経営計画を始動した。最終年度の2023年12月期に売上高180億円、営業利益20億円を目標に掲げる。

実現すれば、売上高は現行の約3倍、営業利益は5倍に拡大する。売上構成についてはHRソリューション事業80億円、IoTソリューション事業50億円、MRソリューション事業50億円を想定している。

中期計画には既存事業の底上げに加え、今年からインドでスタートする予定のコンビニ事業の寄与を織り込んでいる。ただ、中計初年度の2019年12月期の業績見通しは「インドでの新規事業がどこまで反映できるか算定が困難」として公表していない。

「私の残りの人生をかけて全力で事業に取り組む」。福井康夫社長はインドでのコンビニ事業についてこう決意を語る。福井社長は大手都市銀行を経て、セブン-イレブン・ジャパンで約6年間、コンビニ業務を経験。2004年にメディアフラッグ(現インパクトHD)を設立した。

インドではコンビニに相当する小売業態がほとんど存在せず、その出現に期待が高まっているという。ただ、同社は現時点で具体的な事業内容について正式発表しておらず、ベールに包まれているのが実情。

それでもパートナー企業の輪郭は見えてきた感がある。同社は4月初めに、インドのコーヒー・デー・エンタープライゼス(CDEL、バンガロール)グループが設立した新会社に出資すると発表した。出資額は16億7500万円(出資比率は49%)。CDELグループはインドの上場企業で、同国最大のカフェチェーンを展開する子会社を持つ。

インパクトHDはかつてM&Aで苦杯をなめたことがある。事業再生中の和菓子メーカーを買収したものの、のれんや固定資産の減損で4億円近い特損を計上し、2015年12月期に大幅赤字転落を余儀なくされた。

その痛手を乗り越え、同社の経営は巡航速度に戻ってきたかに見える。次の成長ステージに向けて、国内M&Aの成果を引き出しながら、一大プロジェクトであるインド・コンビニ事業をいかに離陸させるのか、経営のかじ取りが問われる「令和元年」になりそうだ。

沿革(太字はM&A)
2004 メディアフラッグを東京都目黒区に設立
2005 覆面調査サービス、店舗巡回(ラウンダー)サービスを開始
2012 東証マザーズ上場
中国に梅地亜福(上海)管理咨詢有限公司を設立
コールセンター業務などのMEDIAFLAG沖縄(沖縄県名護市)を設立
2013 推奨販売のキャビック(現cabic、京都市)を子会社化
スポーツコンサルティングのK9(現MpandC、東京都渋谷区)を設立
経営支援コンサルティングのO&H(東京都渋谷区)を設立
和菓子製造の十勝(埼玉県川口市)を子会社化
2014 電子看板のシアーズ(impactTV、東京都港区)を子会社化
2017 十勝たちばな(旧十勝)をマツザワホールディングス(長野県高森町)に譲渡
2018 人材派遣の札幌キャリアサポート(現サツキャリ、札幌市)を子会社化
販促物制作のINSTORE LABO(東京都渋谷区)を設立
MpandC株式の一部をジェイエムエス・ユナイテッド(セガサミーグループ)に譲渡
短時間派遣事業のダブルワークマネジメント(東京都渋谷区)を設立
2019 1月、ノベルティ企画の伸和企画(東京都渋谷区)を子会社化
4月、インパクトホールディングスに社名変更
市場調査のRJCリサーチ(東京都新宿区)を子会社化
販促スタッフ派遣の特販サービスプロモーション(東京都新宿区)を子会社化

文:M&A online編集部