【ヤフー】M&Aで広げるネット経済圏 広告、通販、金融を柱にさらなる成長へ 

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ヤフーはパソコンからのネット利用者数で国内トップ(画像はイメージです)

【M&A戦略】買収後にカネや人投下、既存事業と連携

ヤフーの沿革と主なM&A

年月 内容
2004年2月 リクルートとの初の合弁となる株式会社インディバルを設立し、短期アルバイトなどを主な対象としたインターネット上の新サービス「求職者登録型採用支援サービス」に向けての営業活動を開始。資本金2億円でヤフーの出資比率は60%となる。
2004年11月 レンタルサーバ事業、ドメイン登録事業、その他インターネット関連事業を運営するファーストサーバ株式会社(売上高15億円)の株式5,000 株(所有割合57.7%)を17億円で取得し、子会社化する。
2005年1月 JASDAQ上場のクレオ(売上高117億円)とシステム開発などの分野における業務提携を目的とした資本提携を行うことで合意。第三者割当増資を16億円を引き受け筆頭株主となる(36.9%)。
2005年1月 民事再生法を申請したアルプス社(システム開発事業 売上高21億円)に関して、裁判所の認可を受け、子会社を通じて事業を3億円で承継する事が決定。
2005年1月 あおぞら銀行とインターネットバンキング業務に関する基本合意を締結。あおぞら信託の普通株式9億円、転換予約権付無議決権株式90億円(あおぞら銀行が引き受け、ヤフーは当該株式を116億円で取得)を引き受ける。普通株式取得により14.9%、転換予約権付株式のすべてを転換した場合は、66.6%を取得する事となる。
2005年2月 バリューコマースの議決権総数の 54.85%(完全希薄化後 45.46%)を取得するため、公開買付けを行う。買付に要する資金は109億円。バリューコマースは、顧客のEコマース、オンラインマーケティングにおけるアフィリエイトプログラムサービス、インターネット広告配信・管理サービス、インターネットマーケティングコンサルタント、レンタルサーバ・ホスティングサービス、ドメイン取得代行事業を行っている。
2005年3月 インターネット上のショッピングモールの運営するキュリオシティ(売上高5億円)の株式 9,310 株(所有割合 90.69%)を1.2億円で取得し、子会社化することを決定。
2005年10月 マーケティングリサーチ顧客に加えマスメディアからの受注や独自調査のデータバンクなどで高い実績があるインフォプラント(売上高15億円)の株式6,025 株(所有割合58.2%)を30億円で取得し子会社化。
2006年3月 東芝の子会社である株式会社ニューズウォッチ(売上高10億円)株式の69.0%を13億円で取得し子会社化することで合意。ニューズウォッチは、デジタルプロダクツ、電子デバイス、社会インフラ、家庭電器その他の分野の製品の開発、製造、販売およびサービス事業を展開している。
2006年6月 ヤフー、ジャパンネット銀行、三井住友銀行は、業務提携に関する基本契約及び出資契約を締結。ヤフーは、ジャパンネット銀行の第三者割当を普通株式で45億円、無議決権株式で212億円引き受け、保有比率40%(議決権割合は10.4%)となる。
2007年2月 インタースコープ(売上高10億円)の株式5,288 株(所有割合89.5%)を12億円で取得し子会社化。
2007年2月 デリバリー総合サイト「出前館」を運営する夢の街創造委員会(売上高6億円)の普通株式を公開買付けにより取得する(20.86%→37.54%)。買付に要する資金は13億円。
2007年8月 オーバーチュア(売上高457億円)の発行済み株式の 100%を15億円で取得する。オーバーチェアは、スポンサードサーチサービスの提供。米国ヤフー・インクの傘下の会社として、日本国内の主要提携パートナーサイトを通じてサービスを提供し高い実績がある。
2009年2月 ソフトバンクの全額出資子会社であるソフトバンク IDCソリューションズ(売上高98億円)の全株式を450億円で取得し子会社化、後に吸収合併を行う。ソフトバンクIDCソリューションズは、データセンター事業、IP ネットワーク事業、コンサルティング、システム構築・運営等の事業を運営している。
2009年3月 インターネット事業用物流、決済、販促、管理等のサービス提供等を行うEストアー(売上高28億円)の株式30%を9億円で取得する。
2009年4月 USENの全額出資子会社である株式会社 GyaO(売上高54億円)が発行する株式51%を5億円で取得し、子会社化する。GyaOは、インターネットを利用した動画等のコンテンツ配信サービス業、インターネットを利用した広告掲載、広告の提供及び販売業務を行っている。
2010年6月 ネットリサーチを主軸とする事業を展開するマクロミル(売上高77億円)とヤフーは、ヤフーの連結子会社であるヤフーバリューインサイト(売上高48億円)とマクロミルが経営統合する。ヤフーの実質的保有割合は議決権ベースで20.87%となる。
2012年4月 事務用品等の通信販売事業を展開するアスクル(売上高1904億円)との間で、コマース関連事業領域における業務・資本提携契約の締結を行う。アスクルの第三者割当を330億円引き受け、42.6%の株式を所有する。
2012年9月 ソーシャルアプリケーションの企画・開発・運営を行うコミュニティファクトリーの全株式を取得する。
2012年12月 ソフトバンク連結子会社のカービュー(売上高55億円)の株式52.2%を30億円で取得。カービューは、在日本最大級の自動車総合サイトを運営している。
2012年12月 サイバーエージェントの100%子会社であるサイバーエージェントFX(営業収益85億円)の全株式を210億円で取得し、子会社化。
2013年1月 マイネット(売上高2.4億円)の携帯端末向けCRM事業(売上高2.1億円)に関する権利義務を会社分割(吸収分割)により承継する契約を締結。対価は3.5億円。
2014年4月 中古書籍等のブックオフを展開するブックオフコーポレーション(売上高766億円)との間で、資本・業務提携契約の締結を行う。ブックオフコーポレーションの第三者割当を普通株式で21億円、新株予約権付社債で77億円引き受ける。普通株式取得で15.02%、また新株予約権を全て行使した場合で、43.22%を取得する。
2014年6月 クレジットカード事業を核として展開するケーシー(営業収益97億円)の株式を227億円で取得し、連結子会社化する。
2014年8月 JASDAQ上場のシナジーマーケティング(売上高37億円)の株式94.54%を公開買付けにより取得する。取得価額は87億円。
2014年10月 カービューの株式等を公開買付けにより取得する(51.73%→96.65%)。取得に要する資金は50億円。
2015年9月 子会社であるアスクルが、軽貨物運送事業、利用貨物運送事業を展開するエコ配との間で、資本業務提携契約の締結を行い、エコ配の株式を16.5億円で取得し子会社化する(3.48%→68.48%)。
2015年12月 ホテル予約サイトを運営する一休(売上高66億円)の株式等を公開買付けにより取得(94.32%)。取得価額は945億円。
2016年8月 電子書籍を配信するイーブックイニシアティブジャパン(売上高71億円)の株式等を公開買付により取得するとともに第三者割当増資を引き受ける(44.57%)。取得価額は27億円。

 ヤフーは、数多くの企業のM&Aを行ってきている。ヤフーが過去に行ったM&Aの特徴は、Yahoo!JAPANをはじめとする既存事業との連携ができるインターネット関連事業であるという点だ。連携ができる事業であれば、組織が安定している規模の大きな企業だけでなく、小規模な企業、スタートアップ企業や法的整理をした会社であってもM&Aの対象になる。増資等によりM&Aを行った会社に資金を投下、また、ヤフーの人材やその他経営資源を活用していく。ヤフーとの連携でシナジー効果を発揮し、またM&A対象会社の課題を解決し、成長を図るスタイルだ。

 以下においてヤフーのマーケティングソリューション事業とコンシューマ事業、その他に分けて紹介したい。

M&A Online編集部

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