【ヤフー】M&Aで広げるネット経済圏 広告、通販、金融を柱にさらなる成長へ 

*1年以上前に公開。掲載情報は公開当時のもの。
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ヤフーはパソコンからのネット利用者数で国内トップ(画像はイメージです)
マーケティングソリューション事業~スポーツや映像に注力

 マーケティングソリューション事業での主なM&Aは、2002年のスポーツナビ(現ワイズ・スポーツ)、2009年のGyaO、2014年のシナジーマーケティングが挙げられる。

 スポーツナビ(現ワイズ・スポーツ)は、業界No.1スポーツ専門情報サイトといわれる「スポーツナビ」の運営会社だ。Yahoo!JAPANにスポーツコンテンツを提供する等、ヤフーとスポーツ情報サービスの運営委託やスポーツ分野の連携を図っている。

 GyaOは、USEN子会社で映像配信サービスである「GyaO」を運営している。買収により「Yahoo!動画」と「GyaO」を統合し、広告配信、課金システム等も統合させ、日本最大級のオフィシャル映像配信プラットフォームの構築を行う。

 シナジーマーケティングは、クラウドサービス事業、エージェント事業を展開している。特に、ビックデータを利用した広告配信の最適化を実現するためのデータ・マネジメント・プラットフォームサービス分野において、ヤフーと連携している。

コンシューマ事業~アスクルを子会社化、一休買収に1000億円

 コンシューマ事業での主なM&Aは、2005年のバリューコマース、2012年及び2015年のアスクル、2015年の一休を挙げたい。

 バリューコマースは、顧客のEコマース及びオンラインマーケティングを支援するため、アフィリエイトマーケティングサービスを提供している。成果報酬型アフィリエイトマーケティングの草分けである。M&A時は売上高が9.8億円、11億円の純損失を計上していたが、16年には、売上高166億円、純利益10億円と大幅に成長している。ヤフーショッピング出店者向け広告配信サービスの提供等連携を行っている。

 アスクルは、2012年に資本参加し、2015年に連結子会社している。アスクルはオフィス用品の通信販売業界において、物流インフラの拡大や通信販売用のウェブシステムの利便性・効率性の向上のほか、顧客基盤の拡大や取扱商材の拡大施策を進め、顧客の支持を得て成長している。

 しかしながら、アスクルはBtoBでの優位性は高いが、BtoC分野においては、新たなオンライン販売事業を立ち上げたが、集客力の拡大に課題があった。ヤフーは、幅広い集客機能と、「Yahoo!ショッピング」や「Yahoo!オークション」におけるBtoCビジネスを通じて培った決済機能を有する。アスクルの物流ノウハウや情報システム、マーチャンダイジング機能、コンシューマサービス機能を活用する事で、両社のEコマース事業を共同して展開していく。ヤフーとの提携を機にアスクルが2012年10月に立ち上げたBtoC向けネット通販サービス「LOHACO」は累計利用者数が300万人を突破している。

 一休は、ホテル予約サイト「一休.com」等を運営している。「Yahoo!トラベル」「Yahoo!予約、飲食店」、「Yahoo!ショッピング」等、ヤフーが提供するEコマース関連サービス等の利用者に対し、一休が有する宿泊施設や飲食店に関連する情報を幅広く提供する等の方法により、一休サービスへ送客し、利用促進を行う事で、収益の拡大を実現する。一休の買収は、約1000億円の投資額で、ヤフーとしては過去最高額となる。

その他~ジャパンネット銀行に出資、カード事業にも参入

 ヤフーは、広告、eコマースに次ぐ第三の収益の柱として、決済金融関連事業を展開しており、その他のセグメントに含まれている。2014年度のジャパンネット銀行への出資比率引き上げに、2015年度はワイジェイカードを連結子会社化しクレジットカード事業にも参入している。eコマース国内流通総額におけるグループの決済金融サービスの利用割合はいまだ半数程度に過ぎず、今後の成長余地は大きいと考えている。「Yahoo! JAPAN ID」だけで一気通貫して安心安全な購買が完了し、さらには当社グループのサービスを複数利用すればするほど利用者が恩恵を享受できるような好循環を創出するとしている。

M&A Online編集部

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