巧みなM&Aで成長

 たこ焼きチェーン「築地銀だこ」を展開するホットランド<3196>は、たい焼きの「銀のあん」をはじめとする事業多角化と市場拡大のための海外進出の二段構えで業績を拡大している。それを加速しているのがM&Aだ。もともと個人による家内商売にすぎなかったたこ焼きやたい焼きで上場を実現できたのも、巧みなM&A戦略があればこそだった。

 2014年1月、ホットランドがコールド・ストーン・クリーマリー・ジャパンを買収し、世間をあっと言わせた。コールド・ストーン・クリーマリーは店員が歌いながらアイスや果物、ナッツを混ぜて顧客に提供するパフォーマンスで「歌うアイス屋」と話題になった米国発祥のアイスチェーン。

顧客の目の前で作るコールド・ストーン・クリーマリー‎のアイス
顧客の目の前で作るコールド・ストーンのアイス  Photo by Yusuke Kawasaki

 米コールド・ストーンと国内投資ファンドのキアコン(現・リヴァンプ)が合弁で「コールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン」を設立し、2005年11月に六本木で1号店がオープンする。2009年に150店舗の出店を計画していたが、買収当時は31店舗にとどまっていた。そこに救いの手を差し出したのがホットランドだったのだ。

 「なぜ日本の庶民フードであるたこ焼き屋が、米国のショーアップされたアイスチェーンを買収するのか」と訝しむ声が上がった。ホットランドの創業者でもある佐瀬守男社長は「たこ焼きに次ぐ第2のブランドであるたい焼き事業を補完するためだ」と明かす。たい焼きは冬場こそ売れるものの、夏場の売り上げはがくんと下がる。そうした季節要因を平準化するために、夏場に売れるアイスに目を付けたのだという。