JALUX(ジャルックス)<2729>が事業の多角化をめざして慎重にM&Aを進めている。かつては日本航空の子会社だったが、10年前に双日と資本業務提携。主力の航空関連事業への依存度を下げ、通販事業や食品事業の拡大を図る。

【企業概要】航空・リテール・食品など展開

 JALUXの前身となる航空商事は1962年に設立された。2001年に現在の商標に変更し、2004年に東証一部に上場した。かつては日本航空の子会社であったJALUXは、2007年に日本航空の選択と集中を主眼に置いた経営戦略により、JALUX株式30%の双日へ譲渡された過去がある。現在ではJALUXの主要株主は双日と日本航空であり両社の持分法適用会社となっている。その背景から航空部門を中心に多角化事業を展開してきた。JALUXはM&Aに積極的とは言い難いが事業の拡大に伴ってその時々にM&Aを活用してきた。

 JALUXは、大きく分けて4つの事業を展開する。 「航空関連事業」は、航空機の売買や空港で使う機械、資材を取り扱うなど航空関連の事業を手がけている。「メディア・ライフサービス事業」は、印刷メディア事業、保険事業、不動産事業等を行い、「リテール事業」は、機内販売事業、通信販売事業、空港店舗事業、贈答関連事業等を展開する。「フーズ・ビバレッジ事業」は、農水畜産物販売事業、加工食品販売事業、ワイン販売事業等を行う。

【経営陣】双日出身の込山氏、16年に社長就任

 社長の込山雅弘氏は1975年に双日の前身である日商岩井入社。その後、同社の常務執行役員となり海外業務に従事。2016年にJALUXの代表取締役となった。社外取締役には双日常務執行役員山口氏、日本航空常務執行役員豊島氏が名を連ね双日と日本航空が共に取締役会で意思決定に関わる。

【株主構成】双日、日本航空の影響色濃く

JALUXの主要株主

株主名称 保有株式数(千株) 保有株式割合(%)
双日 2,810 22.00
日本航空 2,727 21.35
日本空港ビルデング 1,022 8.00
あいおいニッセイ同和損害保険 465 3.64
東京海上日動火災保険 455 3.56
ステート・ストリート・バンク&トラスト505025 175 1.37
空港施設 168 1.31
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 136 1.06
前田道路 104 0.81
メロンバンクトリーティークライアンツオムニバス 86 0.67
8,148 63.77

※2016年9月末時点

 JALUXの筆頭株主は22%保有する双日であり、次いで日本航空が21%保有する。2007年に日本航空がJALUXの発行済み株式で保有する51.35%のうち、30%を双日に売却した。これによりJALUXは日本航空の保有比率が21.35%に下がり、連結子会社から外れて持分法適用会社となり、また当時30%出資の双日にとっても持分法適用会社となった。その後、双日はJALUXの株式の一部を日本空港ビルデングに譲渡した。現在は日本空港ビルデングが8%保有し筆頭株主第3位にあたる。その後あいおいニッセイ同和損害保険、東京海上日動火災保険の大手保険が安定株主として入る。