家賃が売上高の20%を超える人気エリア表参道

同社は2022年までに売上高100億円を目指すという目標を掲げました。そのビジョンを打ち出したのが2017年。そのときの売上高は10億円前後です。仮に1組単価が500万円(プロデュース会社は平均よりもやや高いです)とすると、取り扱い組数は年間200前後。ゼクシィやブライダルフェアなどでの集客が難しいプロデュース会社が、客数を10倍に引き上げるのは不可能です。ましてや、打ち合わせに時間をかける今のスタイルで無理に集客すれば、バックヤードがパンクするのは必至。そうなると、会場運営で効率的にバシバシ結婚式を行うほかないということになります。

売上高100億円規模というと、ブラス<2424>が近いところにいます。同社の2018年7月期の売上予想は96億1400万円。会場数は16、施行組数は2500前後です。会場運営に乗り出すと決めたCRAZYは、会場数と施工組数をあと4年ほどでこのレベルまで引き上げることとなります。

では、会場運営に乗り出せば上手くいくのか、といえば当然そんなに簡単なことではありません。不動産賃料、人件費などの凄まじい固定費。広告出稿などの販促費などが、重くのしかかります。

同エリアで、参考となる不動産賃料の例がテイクアンドギヴ・ニーズ<4331>が運営する「表参道TERRACE」です。この物件は日本リテールファンド投資法人<8953>が所有しており、年間賃料は1億8700万円と発表しています。「アンフィニール表参道」もだいたいこのくらいの額と予想されます。

ざっくりとした利益を出してみましょう。この会場で仮に年間200組のカップルが結婚式を挙げたとします。1組単価が360万円とすると、売上高は7億2000万円。年間賃料が1億5000万円だと仮定します。装花、ドレスなどの原価が売上の50%とすると、年間3億6000万円。更にゼクシィに広告を出稿するので、1ページ単価が100万円。表参道という激戦区であれば8ページは出稿するはずなので、100万円✖8ページ✖12か月=9600万円。人件費は支配人やマネージャー、アルバイトを入れて年間1億円。

このシミュレーションで残った金額は1400万円です(筆者の予測に基づいています)。100億円を目指す上で、売上を稼ぐには会場運営が手っ取り早いです。しかも表参道であれば、そこそこ集客もできます。その一方で、20%を超える賃料が重く、利益が出しにくい場所でもあります。また、競合の強さも目立ちます。AOKIホールディングス<8214>のドル箱「アニヴェルセル表参道」、ツカダ・グローバルホールディングス<2418>の旗艦店「青山セントグレース大聖堂」、エスクリ<2196>の躍進を支えたシャルマンシーナ東京などが鎮座しています。表参道人気エリアでありながら、競合がひしめく場所でもあるのです。CRAZY WEDDINGは今回、リスクの高い勝負に出ました。

アンフィニ―ル表参道のバンケット
セクションエイトも派手な演出をセールスポイントに