少子高齢化と人口減の影響で、人手不足が最も深刻な外食産業。中でも24時間365日営業が当たり前になっている全国チェーンの状況は深刻だ。外食産業は「働き方改革」にどう取り組むべきか。大手外食チェーンのすかいらーくグループに30年勤め、現在は企業向けの人材育成プログラムを提供するプランドゥ・エデュケーション社長の山本浩志氏に聞いた。

時短がなければ外食産業は立ち行かなくなる

-「働き方改革」の掛け声がかかるなか、外食産業の人手不足感が高まっています。2018年3月に農林水産省食料産業局が発表した「外食・中食産業における働き方の現状と課題について」でも、飲食サービス業の欠員率や離職率の高さが指摘されています。

大手外食チェーンですら人手不足が慢性化している状態だ。正社員は若干増えたが、現場でサービスを提供する外国人労働者を含むパート・アルバイトが採用しにくくなっている。今まで通りの店舗運営では立ち行かなくなるのは間違いない。

-外食チェーンでは、どのような対応をしているのでしょう。

先ずは時短だ。ファミリーレストラン(ファミレス)業界では24時間年中無休の営業が当たり前になっていた。しかし、最近では店舗が密集している地域では、1~2店を24時間年中無休のまま残し、周囲の店舗は時間短縮する動きが進んでいる。その結果、深夜勤務がない時短店舗にパートやアルバイトの応募が集中しているようだ。

-人手不足で外食産業で働くパートやアルバイトの時給も高騰しています。24時間営業はペイするのでしょうか。

バブル期までは深夜のファミレスは満席状態のことが多く、利益が出ていた。当時はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が存在せず、若者がグループで情報交換するには深夜のファミレスに集まって会話するしかない。さらに自動車の所有率も高かったので、駐車場のあるファミレスへは行きやすかった。

「外食チェーンでの時短が進んでいる」と話す山本社長