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【ノーリツ鋼機】迅速な事業の「売りと買い」で安定成長を目指す

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祖業を離れ、医療分野で「大勝負」に

最初の買収は2009年3月に開示したフォトKIOSK(セルフ型の自動写真出力機)サービスを手がける米Lucidiomの子会社化。同社の祖業でもあるDPE機器での相乗効果を狙ったものだ。当時、ノーリツ鋼機はDPE機器を180カ国以上で販売しており、LucidiomはフォトKIOSKを全世界で5万5000台以上展開していた。

だが、DPE関連の買収はこの1件だけだ。2011年2月に米Lucidiomを同社経営陣にMBO(Management Buyout、経営陣買収)で売却。2013年12月に写真機器販売を手がける中国子会社の諾日士貿易(上海)、2015年11月には子会社で写真処理機器メーカーのNKワークス(和歌山県)と、祖業であるDPE事業を相次いで切り出している。

代わって買収したのは医療サービスやシニアビジネス、機能性素材などを手がける企業だ。2010年5月に子会社のNKリレーションズを通じて、遠隔医療支援サービスプロバイダーのドクターネット(栃木県)を子会社化している。

これを皮切りとして2012年8月に出版事業や通販事業を主力とするいきいき(東京都、現・ハルメク)、同12月にはシニア向けカタログ通販の全国通販(大阪府)とその子会社7社を、それぞれ完全子会社化した。同社の祖業であるDPE事業がデジタル化により急速に縮小しているのを受けての、異業種への事業拡大といえる。

50代からの女性をターゲットにした雑誌「ハルメク」。併せて通販や店舗、文化事業も展開する。(同社ホームページより)

2013年3月にはM&Aで「大勝負」をかける。60億円を投じて医療統計サービスの日本医療データセンター(東京都)や歯科向け通販業のフィード(神奈川県)、医療器具製造業のアイメディック(東京都)、秋田ケーブルテレビ(秋田県)などを一気に買収したのだ。

ノーリツ鋼機の出資比率は日本医療データセンター、フィード、アイメディックの医療系3社がいずれも100%、放送系の秋田ケーブルテレビが50%と、同社が医療分野での買収に力を入れていることが浮き彫りになった。

M&A Online編集部

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