【ダスキン】好調な業績を背景にM&A強化へ

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写真はイメージです

M&Aにも動きが

業績が好調に推移する中、M&Aについても動きが見られた。同社は氷菓子やアイスクリーム、菓子類の製造、販売する子会社の蜂屋乳業の全株式を、食肉加工や外食を手がける子会社を有するバンリュー(兵庫県姫路市)に譲渡することを決めた。

ミスタードーナッツの店舗でのアイスクリーム販売などの事業展開を検証してきたが、事業の選択と集中による事業構成の適正化の一環として、売却に踏み切った。

また、航空券販売サイトを運営しているアドベンチャー(東京都渋谷区)傘下で洋服などのレンタルサイト「EDIST.CLOSET」を運営するEDISTの全株式を取得し子会社化することも決めた。

「所有するから借りる」といった暮らし方の変化をとらえ、ワークライフマネジメントサービスの付加価値向上につなげるのが狙いだ。

さらに、いちごホールディングス(仙台市)と同社子会社のストロベリーコーンズ(同)が展開する宅配ピザ事業取得の中止を決めた。

ミスタードーナツに次ぐフード事業の育成に向けた取り組みの一環として、ピザ事業を展開する予定だったが、コロナ禍で事業環境が大きく変化したことから、前年の2020年6月に締結した事業譲受契約を解除した。

同社は2017年10月に結んだ業務提携に基づき、ストロベリーコーンズの「ナポリの窯」(ピザ商品)をミスタードーナツ店舗で販売してきたが、この業務提携についても同時に終了した。

ダスキンは長期戦略「ONE DUSKIN」の第2フェーズとして2021年3月期を最終年度とする「中期経営方針2018」に取り組んできた。この計画には新たな成長のための基本戦略にM&Aの強化を掲げていた。

2020年に4年ぶりに発表したM&Aは、この戦略に沿ったもので、2021年も戦略に変更はなかった。新中期経営計画は、長期戦略「ONE DUSKIN」の方針に沿って骨子や数値目標などを設定されることになるわけで、第2フェーズに引き続きM&Aの強化が盛り込まれる可能性は高そうだ。

ダスキンの沿革と主なM&A
1963 サニクリーンを設立
1964 ダスキンに社名変更
1964 化学ぞうきん「ホームダスキン」を発売
1971 ミスタードーナツ事業を開始
2006 東京証券取引所、大阪証券取引所の各市場第1部に上場
2010 アザレプロダクツ、共和化粧品工業を完全子会社化
2012 蜂屋乳業を完全子会社化
2014 中外産業を完全子会社化
2020 宅配ピザ事業を取得を発表
2021 宅配ピザ事業を取得中止を発表
2021 EDISTを子会社化
2021 蜂屋乳業を売却

文:M&A Online編集部

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