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【ヒビノ】東京五輪で“任務”果たし「音と映像」の世界ブランドへ

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世界4極体制を整える

TLSは1996年に設立し、各種イベントの照明・音響を中心に機材のレンタル、運営サービスを主力とする。直近業績は売上高16億6000万円、営業損失3300万円、純資産1億2000万円。

米国でのイベント市場では照明、音響、リギング(吊りもの)機材の運用を包括的に提供可能な企業にフルサービスを発注する「ターンキー契約」が主流となっている。これまで現地子会社を通じてターンキー需要に対応するためモーターショー案件を中心に、両社は連携関係にあった。今回、TLSを傘下に取り込むことで受注機会の拡大や新領域への進出を目指す。

TLSに先立ち、1月末には韓国でマイクロフォン、ワイヤレスシステムなどの音響機器販売を手がけるSama Soundグループ3社(ソウル)を子会社化した。

ヒビノが取り扱う輸入商品のブランド数は60を超える。ただ、販売代理権は日本国内に限られるため、海外展開はできない。そこで海外同業他社のM&Aによって商圏を国外に拡大しようというわけだ。

ヒビノの海外展開は2007年にLEDディスプレーの販売を目的に英国、香港に現地法人を開設したのが始まり。これに中国(上海)、米国、タイ、韓国が続いた。2017年にはドイツのイベント用映像サービス会社AV-Xに出資(約28%)した。10年余りで日本、アジア、北米、欧州の4極体制をひとまず整えた格好となる。

海外売上比率は明らかにしていないが、現状は1ケタ台とみられる。現中計では15%、将来的には30%を目標とする。4極体制の真価がいよいよ問われることになる。

中計初年度 2ケタ増収増益、コンサートが好調

本社ビル(東京都港区)

現中期計画の初年度である2019年3月期は売上高12.7%増の335億円、営業利益25.8%増の13億5000万円を見込む。2020東京大会の施設整備需要に加え、収益性の高いコンサート市場が計画以上に好調に推移し、2月初めに業績予想を上方修正した。

ヒビノはコンサート市場では圧倒的な機材と現場運営スタッフ(30チーム体制)により、業界トップシェアを誇る。スピーカー保有数は約4000台。最先端の音響機材で迫力に満ちたステージをバックアップする。昨年引退した安室奈美恵さんのラストドームツアーを担当したのも同社。

ヒビノは音響機器販売・施工事業とコンサート・イベント事業を経営の2本柱とし、全売上高の9割以上を占める。主戦場である国内では毎年のようにM&Aに取り組み、傘下に収めた企業は15社近い。こうした積極姿勢を解くキーワードは「ハニカム型」経営だ。

〇中期3カ年計画の概要(単位は億円)

19/3期予想 20/3期 21/3期
売上高 335 390 500
<部門別>
音響機器販売・施工 224 263
映像製品の開発・製造・販売 22.5 24.6
コンサート・イベント 134 195
その他 8 17.1
営業利益 13.5 20 28
最終利益 9.5 12 16

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