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M&Aは加速する?コロナウイルス終息後の居酒屋産業はこう変わる

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NATTY SWANKYの「肉汁餃子製作所 ダンダダン酒場」は非常事態宣言時も時間を短縮して営業を継続

居酒屋はゴーストレストランと化すか

ミライザカ、鳥メロ、白熊商店
ワタミの主力業態「ミライザカ」「鳥メロ」と出店強化を予定していた「白熊商店」(画像は決算説明資料)

居酒屋経営者の多くは、テイクアウト・デリバリーの売上を全体の5~10%程度で見込んでいます。人の目につきやすい路面店はテイクアウト需要を拾いやすく、消費者のニーズの変化にいち早く適応しやすい形態です。ただし、高額な家賃をまかないきれるかどうかがポイント。不採算店の退店は進む可能性があります。

一般客、宴会が減少し、テイクアウトの需要が取れない空中階中心の企業は、ビジネスモデルの大転換が必要となります。別業態への進出が最もありそうなシナリオです。ただし、居酒屋を中心としてきた企業が日常食業態を今から開発し、出店場所を検討するのは時間がかかりすぎます。そうなると、とる方法は大きく3つに分かれると考えられます。

1.M&A
2.FC加盟
3.ゴーストレストラン化

手っ取り早い方法がM&Aです。直営店での展開にこだわってきたワタミはのれんが積み上がっておらず、新型コロナウイルスの減損のダメージは心配ありません。こういった企業は、株式交換など多額の現金を必要としない手法により、コロナの苦境下でも企業買収は可能です。

次にFCへの加盟があります。業態のノウハウを吸収でき、認知度が高いブランドへの加盟はハードルが低く、実行しやすい方法です。

そして3つ目がゴーストレストランへの参入です。ゴーストレストランとは、実店舗を持たず、Uber Eatsなどで消費者のもとに料理を届けるデリバリー型レストランです。日本で最も有名なのが「6curry」です。ゴーストレストランはWebで認知を広め、Uber Eatsなどのインフラを活用します。実店舗を持たないので賃料がかかりません。

ゴーストレストランの良いところは、目先は居酒屋の営業を継続しながらも、Web上では「カレー」「定食」などの自由な看板を掲げることができる点です。業態転換コストをかけることなく、手軽に日常食業態に参入できるのです。採算性を見極めながら、退店を進めることができます。ただし、Webのみで認知を広げるので集客に高度な技術が必要とされます。空中階で展開していた企業はWeb集客のノウハウがあるため、強みが発揮できる可能性は高いです。

新型コロナウイルスは、業績は前年超えが当たり前という居酒屋産業の常識を悉く粉砕する事態となりました。水面下で業界の大変動が起こっています。

麦とホップ@ビールを飲む理由

麦とホップ @ビールを飲む理由

しがないサラリーマンが30代で飲食店オーナーを目指しながら、日々精進するためのブログ「ビールを飲む理由」を書いています。サービス、飲食、フード、不動産にまつわる情報を書き込んでいます。飲食店、宿泊施設、民泊、結婚式場の経営者やオーナー、それを目指す人、サービス業に従事している人、就職を考えている人に有益な情報を届けるためのブログです。やがて、そうした人たちの交流の場になれば最高です。 ブログはこちら 「ビールを飲む理由」 


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