日本フードサービス協会によると、すし業態の国内市場規模(2018年)は前年比1.2%増の1兆5497億円。1兆3000億円のそば・うどん業態よりも規模は大きく、外食全体の6%を占めています。今後も市場の成長が見込まれる希少な業態。そんなすし市場全体を牽引しているのが回転ずしです。

この記事は、回転ずし上場大手3社のスシローグローバルホールディングス<3563>、くら寿司<2695>、カッパ・クリエイト<7421>の稼ぐ力を比較するものです。

結論を先に書くと、勝者はスシロー。その強さはいったいどこにあるのでしょうか。圧倒的な差を見せつけている裏で、実は懐に爆弾を抱えています。それはすったもんだがあった英投資ファンド・ペルミラの買収と大いに関係があるのでした。

この記事では以下の情報を得ることができます。

・回転ずし企業の経営指標、稼ぐ力の違い
・スシローの強さの秘訣とのれんの危険性

ファミレスの3倍以上稼ぐスシロー

高利益体質を維持しているスシロー

まずはスシロー・くら寿司・かっぱ寿司の3社について、売上高、利益、原価率、1店舗当たりの売上高を比較してみましょう(数字は直近通期決算時のもの)。スシローの突出した強さが目立ちます。売上高、営業利益ともに2桁成長で競合他社を引き離します。

〇大手回転ずしチェーンの利益比較(単位:百万円)

売上高前期比営業利益前期比原価率店舗数     1店舗売上高
スシロー 199,088
13.8%増14,546
24.1%増48.1%566 352
くら寿司 136,134
2.7%増5,475 20.4%減45.3%485 281
かっぱ寿司 76,158
3.3%減629 66.4%増49.1%331 230

決算報告書より筆者作成

営業利益率はスシローが7.3%、くら寿司が4.0%。スシローはくら寿司よりも原価率が3ポイントほど高いですが、営業利益率はスシローの方が3ポイント高くなっています。これはつまり、販管費を抑えて、原価率の高い(価値の高い)寿司を提供していることになります。

1店舗当たりの売上高はスシローが3億5200万円で、くら寿司よりも25%高くなっています。ちなみに、すかいらーくやサイゼリヤなどのファミリーレストランの1店舗売上高は1億円前後です。スシローはその3倍以上を稼いでいることになります。

厳しい状態が続いているのがかっぱ寿司。同社は3期連続で売上高が前期割れを起こしています。営業利益率は0.8%と極めて低い水準。同社は2019年3月期に17店舗を閉店しており、不採算整理を進めている段階です。