牛丼チェーン店のすき家と松屋の2020年4月の既存店の売上高、来店客数(5月3日時点で吉野家は未発表)が、いずれも前年同月比2ケタ減の大幅な落ち込みとなった。

既存店売上高が2ケタ減となるのは、すき家はホームページで公表している2015年4月以降で初めて。松屋は2013年2月(前年同月比89.4%)以来ほぼ7年ぶり。 

すき家、松屋とも落ち込みの理由は明らかにしていないが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や飲食店での食事の減少などの影響とみられる。 

既存店の売上高と来店客数の減少は3月に次いで2カ月連続で、緊急事態宣言が延長されれば、5月も苦しい展開を強いられそうだ。 

注目される吉野家の数字

すき家の2020年4月の既存店売上高は前年同月比88.1%、来店客数は同87.2%だった。2020年3月期(2019年4月-2020年3月)に前年実績割れとなったのは2019年7月と2020年3月の2回だけで、2020年3月期通期の既存店売上高は前期比102.3%、来店客数は同100.9%と堅調に推移していた。 

松屋の2020年4月の既存店売上高は前年同月比77.4%、来店客数は同75.3%だった。2020年3月期(2019年4月-2020年3月)に前年実績割れとなったのは2020年3月だけで、2020年3月期通期の既存店売上高は前期比105.3%、来店客数は同102.7%と好調だった。 

緊急事態宣言の対応策として、すき家は繁華街など人口密集地にある店舗でカウンター席を半分に減席しているほか、20時から翌朝の5時まではテイクアウトのみの販売としており、ビールなどのアルコール類の提供は全時間帯で休止している。 

松屋も20時以降はテイクアウト、ドライブスルー、デリバリーでの営業で、アルコール類の提供は19時までとなっている。 

緊急事態宣言が延長されれば、これら取り組みも延長される可能性が高く、既存店の売上高と来店客数は3カ月連続で前年実績割れとなる公算が大きい。 

一方、吉野家の2020年3月の既存店売上高は同98.2%と前年割れとなったものの、来店客数は同100.1%と前年並みを維持していた。吉野家ではデリバリーサービス対応店舗を増やすとともに送料無料キャンペーンを実施するなど、新型コロナウイルス対策を進めており、4月の数字が注目される。

【すき家の既存店の売上高と来店客数】2020年3月期通期は前期比、2020年3月、4月は前年同月比

  売上高 来店客数
2020年3月期通期 102.3% 100.9%
2020年3月 92.2% 91.5%
2020年4月 88.1% 87.2%

【松屋の既存店の売上高と来店客数】2020年3月期通期は前期比、2020年3月、4月は前年同月比

  売上高 来店客数
2020年3月期通期 105.3% 102.7%
2020年3月 94.8% 91.4%
2020年4月 77.4% 75.3%

文:M&A Online編集部