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カフェ・ベローチェを買収した投資ファンド・ロングリーチとは

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カフェ・べローチェの店舗(東京都中央区)

独立系投資ファンド・ロングリーチグループ(香港)が、2020年1月7日、カフェ・ヴェローチェを運営するシャノアール(東京都豊島区)を買収すると発表しました。ロングリーチは2018年に珈琲館(東京都渋谷区)を買収しています。2016年にはウェンディーズの経営権を取得。ウェンディーズを通してファーストキッチンも買収しました。カフェやファーストフード業界で存在感を増すロングリーチとは、どのような会社なのでしょうか?

この記事では以下の情報を得ることができます。

投資ファンド ロングリーチの概要
・カフェ・べローチェを買収した理由

日本と中華圏を中心に1800億円の資産を運用

ファーストキッチン渋谷宮益坂

ロングリーチは2003年に設立された投資ファンドです。東京と香港に拠点を構えています。投資対象地域は日本と中華圏です。1号ファンド(総額750億円)で、三洋電機ロジスティクスなど7社へ投資を実行しました。2号ファンド(総額400億円)で、サントリー、オリンパスなどのノンコア事業を買収して投資完了。現在、3号ファンド(650億円)を運用しています。

香港の拠点のトップ、グループチェアマン兼取締役パートナーはマーク・チバ氏です。ファンドを立ち上げる前は、日本のUBS証券社長を務めています。ロングリーチでは、ウェンディーズ、ファーストキッチンの案件発掘と遂行に携わりました。

日本のトップが吉沢正道氏です。ロングリーチの前はモルガン・スタンレー証券の投資銀行本部マネージング・ディレクターとして、テクノロジー産業界などで会社分割スピンオフIPOなどを手掛けています。ロングリーチでは、投資先の社外取締役として経営活動に参画しています。

投資先は以下のようになっています。

〇1号ファンド

投資時期 企業名 事業内容
2016年10月 NOC日本アウトソーシング バックオフィス業務のアウトソーシング
2014年1月 ソルプラス/安田製作所 精密成型、二次加工


〇2号ファンド

投資時期 企業名 事業内容
2016年6月 ウェンディーズ・ジャパン/ファーストキッチン ファーストフード店の運営
2015年1月 プリモ・ジャパン ブライダルリングの販売
2013年11月 日立ビアメカニクス プリント基板加工機の製造販売


〇3号ファンド

投資時期 企業名 事業内容
2019年4月 Quasar Engineering Limited
医療機器の開発
2019年1月 富士通コンポーネント 電磁部品、コネクタなどの製造販売
2018年5月 珈琲館 カフェの運営

ロングリーチグループ公式ホームページより筆者作成

日本マクドナルドの株式も

ロングリーチは、2005年に日本マクドナルドの株式24.99%を取得した実績があります。創業者・藤田田氏が死去した後、藤田家から株式を譲り受けました。外食やファーストフードには強みを持った会社だといえます。

ファンドの知名度を一躍高めたのが、2016年6月のウェンディーズ・ジャパンとファーストキッチンへの投資です。国内で1店舗だけだったウェンディーズが、136店舗展開していたファーストキッチンを買収したことで世間を騒がせました。

米国で生まれたウェンディーズは、28ヵ国に6500店舗を展開する巨大チェーン。ダイエーと契約して1980年に日本上陸を果たすものの、2009年に撤退。その後、2011年に再上陸しています。ロングリーチはウェンディーズの増資を引き受けて経営権を取得。その増資資金を原資として、ウェンディーズがファーストキッチンをサントリーホールディングスから買収するという、ユニークな手法がとられました。

店舗数が少なく、立地面で不利だったウェンディーズが、すでに130店舗以上を展開しているファーストキッチンとコラボレーションし、相乗効果を生み出す仕掛けです。

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