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ホリエモンのロケット打ち上げ失敗でも宇宙ビジネスが花盛り

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「海の藻屑」に終わるか、M&Aか

 日本もこうした動きに乗り遅れまいと、政府が旗振りに躍起になっている。しかし、2017年8月に政府は宇宙ビジネスへの民間参入を促進するため安全審査基準の策定に乗り出したが、この安全基準が厳しすぎて促進どころか足かせになるとの指摘もある。NASAが2011年のスペースシャトル運用終了と同時にスペースXなど宇宙ベンチャーへの技術移転を大胆に進めたのに比べると、JAXA事業の民間移管も進んでいない。

 こうした問題を解決するためにも、国内宇宙ベンチャーのM&Aが必要だろう。たとえばインターステラテクノロジズの企業規模では「NASAかJAXAと同等の打ち上げ安全性」を求められる国の安全審査基準をクリアするのは難しい。さりとて企業規模を拡大しようにも、米国に比べるとベンチャーの資金調達は厳しいのが現状だ。

 2017年12月にアイスペースが第三者割当増資で産業革新機構や日本政策投資銀行、KDDI<9433>など12社から101億円を調達して話題になったが、スペースXは2015年1月にグーグルなどから10億ドル(約1112億円)を調達しており、文字通り「ケタが違う」。1000億円規模の資金調達ができないとなると、日本でスペースXのような巨大宇宙ベンチャーの誕生は難しい。

 日本がこのまま小規模な宇宙ベンチャーが乱立する状況だと、国際宇宙ビジネスの大海で「海の藻屑」として消えて行く運命が待っている。政府は補助金や税制優遇、技術移転などで宇宙ベンチャーのM&Aを促進する政策を打つべき時期に来ている。

ロケット打ち上げ
国産宇宙ビジネスに未来はあるか?

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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