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介護業界の最新トピックをひも解く(上)高齢者住宅新聞社・網谷敏数氏インタビュー

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 超高齢社会である日本において、介護の在り方は日毎に重要さを増している。介護・医療業界で取材を重ね、最新事情に明るい『高齢者住宅新聞』代表取締役社長 網谷敏数氏に、業界内の動向についてお話を伺った。2回に分けてお送りするインタビュー第1回目は、2017年現在の介護業界における目立った動きについて。

厚生労働省が推進する「地域包括ケアシステム」の現状

 高齢化が進む日本において、厚生労働省が各自治体ベースで、その地域の状況に見合った介護・医療などを受けられるよう「地域包括ケアシステム」の推進をしていることはご存知の方も多いと思います。高齢者が住み慣れた環境の中で、できるだけ長い期間を過ごせるようにという方針のもと、大枠では「施設から在宅へ」という流れで、入所型施設に頼りすぎない形への転換が進んでいます。ただ、都市部・郊外・過疎地など状況の異なる各地域単位での取り組みになるため、ひとくくりに語ることは難しいテーマですね。

参考:地域包括ケアシステムの姿

地域包括ケアシステムの姿
厚生労働省HP 平成25年3月 地域包括ケア研究会報告書

――具体的に注目を集めている自治体の取組について教えてください。

 まず、埼玉県和光市が挙げられます。自治体が率先して要支援状態にある方の自立を促す取り組みを行っており、相当数が介護保険から外れ、自立しているという実績は注目に値するでしょう。財政負担の重い特別養護老人ホームを徒につくるのではなく、地場の企業と連携しながら、民間のサービスを主体に介護施設の設置を進めているのも素晴らしい点。多くの自治体が見習うべきモデルケースとして、視察に訪れています。そのほか、千葉県柏市では老朽化した豊四季台団地を長寿社会のモデルタウンとすべく、産(UR)官(柏市)学(東京大学)が連携して新たな街づくりを行っています。

――お伺いした2つの自治体は首都圏に位置しますが、地方や過疎地と言われる地域ではどのような傾向がみられるのでしょうか。

 人口の減少が顕著であったり、人口密度の低い地域では、やはり特別養護老人ホームを中心とした介護が展開されています。ただ、以前に比べ1Fに地域住民が気軽に行き来できるコミュニティスペースをつくるなど、人々の交流が発生するような仕組みづくりがなされるようになっていますね。
 厚生労働省は2025年をメドに「地域包括ケアシステム」の確立を掲げていますが、これまでお話したように具体的な取り組みに関しては自治体に委ねられているため、各自治体の取組に対する熱量や体力、力量によっていわゆる地域間格差が発生している感は否めません。今後も法整備などが進むものと思われますが、この格差を是正することも課題のひとつと言えるでしょう。

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