武田薬品工業<4502>は国際協力銀行との間で総借入限度額37億ドル(約4180億円)のローン契約を結んだ。 

アイルランドの製薬会社シャイアー買収費用として5月8日に、JPモルガンチェース銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行の3行との間で結んだ308億5000万ドルのつなぎ融資の借入額を減少させるのが狙い。 

武田薬品は2018年6月8日と2018年10月26日につなぎ融資の総借入限度額減少のための借り換え融資契約を結んでおり、2018年11月16日には米ドル建無担保普通社債の募集を始めた。

武田薬品では今回の国際協力銀行とのローン契約によって、つなぎ融資の代替資金調達が完了するとしている。同時に「これまでの一連の資金調達により全体として当社の満足いく条件でブリッジクレジット契約(つなぎ融資)をリファイナンスできた」としており、金利負担が大幅に軽減される見通しを示した。

これまでの代替資金調達はJPモルガンチェース銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、農林中央金庫、三井住友信託銀行の6行と行ってきたが、今回は新たに7行目の融資機関として国際協力銀行が加わった。

武田薬品のシャイアー買収を日本政府が支援

では武田薬品に4000億円強の融資をする国際協力銀行とはどのような銀行なのか。 

国際協力銀行は日本政府100%出資の政府と一体となった銀行で、民間金融機関を補完し、日本の産業の国際競争力の維持、向上や日本にとって重要な資源の海外での開発や取得の促進などを目的としている。 

1950年に発足した日本輸出銀行が同社のスタートで、1952年には日本輸出入銀行と改称し、1999年に日本輸出入銀行と海外経済協力基金が統合し、国際協力銀行が発足した。 

2008年には国際協力銀行の国際金融部門が日本政策金融公庫に統合し、その後2012年に日本政策金融公庫から分離して現在の株式会社国際協力銀行が発足した。 

同行の前田匡史総裁はホームぺージで「日本政府、産業界や金融界からの要請や期待を踏まえつつ、日本の政策金融機関として、日本企業の海外事業展開の促進をより一層支援していく」としている。 

武田薬品のシャイアー買収は日本国政府の支援を受け、いよいよ2日後の12月5日に臨時株式総会で正式決定される見通しだ。

文:M&A Online編集部