日産自動車の再生を主導したカリスマ経営者が一転、「容疑者」の身となった。カルロス・ゴーン容疑者が率いる日産・仏ルノー・三菱自動車の3社連合は自動車販売台数で世界2位を占める。日本の輸入車市場ではドイツ車が幅をきかせているが、ゴーン容疑者の出身母体であるルノーの販売状況はどうなのだろうか。

日本の輸入車市場で10位に食い込む

日本自動車輸入組合(JAIA)がまとめた2018年度上期4~9月の輸入車新規登録台数(乗用車)は前年同期比1.6%増の14万9620台となり、4年連続のプラスとなった。

3強はメルセデスベンツ、フォルクスワーゲン(VW)、BMWのドイツ勢。メルセデスベンツは同7.1%減ながら3万934台を販売し、4年連続で首位をキープした。VWは同9.4%増の2万5290台と5年ぶりにプラスに転じBMWを抜き2位を確保。BMWは同4.9%減の2万4460台で、4年連続減少し3位に順位を落とした。

4位のアウディはVWグループ、5位のBMW MINIはBMWグループの一員。ドイツ車ブランドの強さが際立っている。

以下、ボルボ、ジープ、プジョー、ポルシェ、そして10位にルノー(前年同期9位)がつける。ルノーの台数は同2.7%減の3330台。同じフランス勢では8位のプジョー(4852台)とかなりの開きがあるほか、12位にはシトロエン(1957台)が名前を連ねる。プジョー、シトロエンの両社は現在、PSAプジョーシトロエン・グループの下で兄弟関係にある。

“ゴーンショック”が右肩上がりの販売に冷や水?

日本でルノー車を輸入・販売する窓口会社はルノー・ジャポン(横浜市)。2000年に、ルノーが100%出資で設立した。経営危機に陥っていた日産がルノーに支援を仰いで資本提携したのがその前年の1999年。これに連動するように、ルノーは日本法人を設立し、自前で本格的な市場開拓に着手したのだ。

ルノー車の国内販売は2000年当時、2000台程度だったが、2017年(暦年)は7121台となり、5年連続で過去最高を更新した。

その後、ルノー・ジャポンはグループ内再編を経て、2012年に日産自動車の100%子会社として再出発した。現在、北海道から鹿児島まで全国に約80店のディーラー網を展開している。

逮捕劇という予期せぬ“ゴーンショック”は日産車だけでなく、右肩上がりのルノー車の販売に冷や水を浴びせかねない。

〇ルノー車:新規登録台数推移 (日本自動車輸入組合の統計から)

年(暦年)台数
2017 7,121
2016 5,304
2015 5,082
2014 4,662
2013 3,772
2012 3,108
2011 3,068
2010 2,537
2009 1,755
2008 2,251

文:M&A Online編集部