シェアハウス向け不正融資問題に揺れるスルガ銀行<8358>は2018年11月30日、金融庁に業務改善計画を提出した。

2018年10月5日に出された金融庁の業務改善命令に応じたもので、その中で現旧役員ら9人に対し総額35億円の損害賠償請求訴訟(責任追及の訴え)を提起したことを明らかにした。

損害賠償を求めたのは創業家の前会長の岡野光喜氏、元副社長の故・岡野喜之助(訴訟当事者は同人の相続人)氏のほか白井稔彦氏、望月和也氏、八木健氏、岡崎吉弘氏、米山明広氏、柳沢昇昭氏、麻生治雄氏の9氏。監査役については損害賠償請求訴訟を提起しないという。

この措置と並行して、有國三知男社長は次回の株主総会まで月額報酬の30%を自主返納することも決めた。

資料改ざん行員など117人を処分

同行は2018 年9 月14 日に外部弁護士と社外監査役で構成する「取締役等責任調査委員会」と外部弁護士で構成する「監査役責任調査委員会」を設置し、役員の法的責任の検討を行っていた。                   

「取締役等責任調査委員会」と「監査役責任調査委員会」は、創業家ファミリー企業に対する融資などの問題について調査を続けており、創業家が保有する同行株式(約13%)についても、保有関係を解消する方向で対応していくという。

業務改善計画では不正の温床となった過剰なノルマを全廃するとともに、資料の改ざん、物件のレントロールの改ざんなどに関与した営業担当者や監督権限者ら合計117人を処分したという。

さらに2019 年のできる限り早い時期に臨時株主総会を開催し、今後の持続可能なビジネスモデル構築に向けた経営陣の建て直しと強化を行うとしている。

スルガ銀行は不正融資問題を機に、急速に業績が悪化しており、今回の業務改善計画書によって、業績に改善がみられなければ、合併や買収などの話も浮上してきそうだ。

文:M&A Online編集部