ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京都目黒区。須永珠代社長)がIT関連企業のチェンジ<3962>の傘下に入ることになった。自分の故郷や応援したい自治体に寄付できる、ふるさと納税は国民の間にすっかり浸透した感があるが、その最大の“功労者”といえるのがトラストバンク。

実は親会社となるチェンジの売上規模(26億円、2018年9月期)はトラストバンクの半分にも及ばない。かといって、トラストバンクの経営が窮地に陥ったわけでもない。文字通り、小が大をのむ形のチェンジとは。

子会社化を受けてストップ高

チェンジの株価は11月29日、年初来高値でストップ高の7630円(終値は7340円、前日比710円高)年初来高値)まで買われた。前日発表したトラストバンクの子会社化が買い材料となったのだ。

トラストバンクの株式60.11%を48億円で取得するというもので、みずほ銀行から借り入れる50億円で賄う。今後の事業展開で生み出されるキャッシュフローを借り入れの返済原資にすることが可能と判断した。もっとも、借入額はチェンジの売上高の2倍近くに達し、社運をかけたM&Aであるのは間違いない。

チェンジの福留大士社長はトラストバンク子会社化の発表に合わせ、「株主の皆様へ」と題する文書を公表した。この中で、福留社長は「ふるさと納税だけでなく、色々な仕組みを用いて、自分の故郷や地域を元気にするプラットフォームを作りたい。それがトラストバンクとの連携によって可能になる」とM&Aの狙いを説明している。

ふるさと納税ブームを牽引してきたトラストバンク

ふるさと納税制度が始まったのは2008年4月。トラストバンクはその4年後の2012年に設立し、寄付先の自治体や返礼品を調べるのに便利な「ふるさとチョイス」の運営に乗り出した。寄付する人と自治体を結び付ける地域活性化のビジネスモデルを確立し、折からのふるさと納税ブームに乗って、利用者を急速に増やし、2015年に月間PV(ページビュー)が1億を超えた。日本最大級のふるさと納税サイトに成長し、契約する自治体数は1400に上る。

では、ふるさと納税の代名詞的存在を子会社化するチェンジはどういう会社なのだろうか。