2019年3月期は大幅な増収増益?

これに対し松本社長も「今後会社がしっかりと安定して伸びていく中では、未来において和田さんがもう一度社長をすることは当然ある」とし、和田氏の返り咲きの可能性を示している。

松本社長は2017年に勉強のために、東京・秋葉原で購入した部品でパソコンを自作、マイニング(コンピューターでビットコインの取引をチェックし、ブロックチェーンという取引台帳に追記していく作業)を始めたという。また、2018年1月にはマネックス仮想通貨研究所を創設するなど、仮想通貨とのかかわりを深めてきた。

これらはいずれもコインチェックを核とした仮想通貨ビジネスが今後マネックスグループの大きな柱に育つことを予感させるエピソードと言えそうだ。

松本社長は東京大学卒業後、ソロモン・ブラザーズを経てゴールドマン・サックスに勤務。その後、1999年にネット専業の証券会社マネックス証券を設立した。

マネックス証券は2004年にネット専業証券会社の日興ビーンズ証券とともに持ち株会社のマネックス・ビーンズ・ホールディングス(現マネックスグループ)を設立した。

2005年にはマネックス証券と日興ビーンズ証券が合併して、マネックス・ビーンズ証券(現マネックス証券)が発足。その後トウキョウフォレックス(マネックスFX)を子会社化し、2010年にオリックス証券を完全子会社化した。2012年にはソニーバンク証券を完全子会社化するなど、相次いでM&Aを実施し成長してきた。

こうした取り組みにより、2018年3月期の営業収益は前期より17.0%多い536億3500万円を達成した。前期の業績が厳しかったこともあり、税引き前利益は前期の約8倍の86億3100万円、当期利益に至っては前期の約40倍の65億7900万円となり、業績の回復が鮮明になった。

2019年3月期の見通しは公表していないが、コインチェックの業績が加わることになる。コインチェックについては「登録業者としての認可が得られれば、大きな利益を上げることができる」(松本社長)としており、業績の大幅な増収増益を見込む。

単位:億円
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