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【ブリヂストン】米国で2度の大型M&A 苦難乗り越え高収益体質を構築

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陳列されたタイヤ

【株価】円高一服、米景気拡大期待で持ち直し

 ブリヂストンの株価は2015年夏頃に5000円を上回る高値をつけた後に下落に転じた。特に2016年12月期は米州でバス・トラックの新車用タイヤの需要が落ち込んだことや為替の円高が株価の重荷となった。しかし2017年12月期は為替の悪影響が緩和するうえ、米国景気の拡大を背景に米州向けの販売が上向くとの期待から株価は戻りを試す展開となっている。

【まとめ】高付加価値を支えるM&Aの持続を

 ブリヂストンはその後2015年にも米国の大手自動車用品小売チェーンのザ ペップ ボーイズ-マニー、モー アンド ジャック(以下、ペップ・ボーイズ)の買収を目指した。ペップボーイズは米国における自動車アフターマーケットの大手で、自動車タイヤの販売、整備、補修及び自動車用品の販売を行う小売店を米国35州とプエルトリコに800店舗以上を展開している。米国におけるブリヂストンタイヤの販売網を広げるだけでなく、バンダグ社買収の際に打ち立てた戦略の「新品、リトレッド、メンテナンス」のメンテナンスの部分を強化できる買収となっただろう。結果的には米投資家カール・アイカーン氏との買収競争に敗れる形で買収断念となったが、引き続き高付加価値を付けるための戦略をとっていることが見受けられた。

 しかし、欧米では日本よりもリトレッドタイヤは広く普及しており、ブリヂストンの「新品、リトレッド、メンテナンス」を組み合わせて高付加価値を生み出す戦略もコモディティ化する恐れがある。このコモディティ化を脱却するためのシナジーが得られるM&Aが今後行われるかどうかが焦点となる。


この記事は、企業の有価証券報告書などの開示資料、また新聞報道を基に、専門家の見解によってまとめたものです。

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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