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【ブリヂストン】米国で2度の大型M&A 苦難乗り越え高収益体質を構築

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陳列されたタイヤ

②米バンダグを1200億円で買収(2006年)

 ファイアストン買収の次にブリヂストンがM&Aを行ったのは19年後の2007年。米国リトレッド事業最大手のバンダグ社を子会社化した。そのM&Aの背景には新品タイヤの値崩れによる利益率の低下があった。2000年代前半、売上高は順調に右肩上がりになっているものの、純利益は2005年から2006年にかけて半分以下に減少。当時タイヤのコモディティ化が進んでおり、ブランド価値を高めることによる高価格の維持は難しい状況にあった。

 そこでブリヂストンが打開策として打ち出したのがリトレッド事業である。リトレッドとは、使用済みのタイヤのトレッド(接地)部分を取り除き、新たにトレッドゴムを加硫・圧着して再使用するもので、タイヤの「更生」または「再生」と呼ばれている。ブリヂストンは自社の高品質なタイヤとリトレッド事業を組み合わせて「新品・リトレッド・メンテナンス」の3つを組み合わせた提案を行うことで価格競争からの脱却をはかった。

 ここで売上高の推移を見ていくと、2008年の金融危機の影響を受けて2008年、2009年は連続減少しているが2010年以降は再び上昇傾向に戻り、2013年には2008年以前の水準まで戻ってきている。

 

 しかし、注目すべきは営業利益と純利益の推移である。2010年以降は大きな伸びを見せており、大きな落ち込みを見せる前の2007年と2014年を比較すると売上高営業利益率で5.6%、売上高純利益率で4.3%と2倍以上の伸びになっている。ブリヂストンはリトレッド事業の取り込みによって、価格競争からの脱却を図ることで見事に利益率を上昇させることに成功したと言えるだろう。