ファイアストン買収の次にブリヂストンがM&Aを行ったのは19年後の2007年。米国リトレッド事業最大手のバンダグ社を子会社化した。そのM&Aの背景には新品タイヤの値崩れによる利益率の低下があった。2000年代前半、売上高は順調に右肩上がりになっているものの、純利益は2005年から2006年にかけて半分以下に減少。当時タイヤのコモディティ化が進んでおり、ブランド価値を高めることによる高価格の維持は難しい状況にあった...
富士通は過去に海外企業の買収で失敗した苦い経験を持つが、優良子会社のファナック株を売却することによって危機を乗り越えてきた。最近ではニフティの完全子会社化にも踏み切るなどM&Aへの積極姿勢を鮮明にしている。
吉野家ホールディングスがM&Aを通じて事業の多角化に取り組んでいる。かつては牛丼の一本勝負だったが、2004年に発生したBSE問題を機にうどんやステーキなど提供する食材を多様化している。しかし収益への貢献は道半ばだ。
ヤフーがM&Aを駆使してインターネットの経済圏を広げています。検索エンジンを中核に広告や通販、金融にも進出、19期連続で増収増益を達成しました。ただ足元では一休などの大型買収でのれんが膨らんでいます。M&Aの軌跡を点検し、ヤフーの今後を探ります。
リンクアンドモチベーションは人のやる気を高めるモチベーション技術に着目したコンサルティングが主力です。最近ではPCスクールや学習塾などの消費者向け事業にも進出しました。設立から16年でM&Aは18回も実施。自社の事業構造を急速に変革しています。