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苦境に陥った「結婚ビジネス」コロナ対応に四苦八苦
結婚ビジネス業界が四苦八苦している。3回目の緊急事態宣言が発出される中、協業に乗り出す企業や、一層の感染防止対応を打ち出す動きなどが現れてきた。
コロナ前のように稼げなくなった場合、事業の幅を広げることが視野に入ります。方向性としては大きく2つあると考えられます。1つは婚礼客のLTV(顧客生涯価値)を上げること。もう1つは宴会場を有効活用することです。
結婚式場はLTVという概念が浸透していません。しかし、結婚は人生の節目であり、住居探しや新生活に向けた保険の見直しなどを行うきっかけとなります。婚礼企業は婚礼客を点で見る傾向が強く出ていましたが、今後この流れは大きく変わる可能性があります。
この分野に先手を打ったのがエスクリでした。エスクリは2020年7月にSBIホールディングス<8473>の子会社SBIファイナンシャルサービシーズ(東京都港区)と資本業務提携契約を締結しました。エスクリの第三者割当増資による株式180万株をSBIファイナンシャルサービシーズが引き受け、筆頭株主となりました。この資本業務提携により、エスクリとSBIが生命保険や住宅ローン、金融商品などを共同開発し、生涯顧客化することを目指します。また、SBIは健康食品や化粧品も取り扱っており、新たな販売チャネルを獲得したことにもなりました。
テイクアンドギヴ・ニーズは2021年4月に婚活大手のIBJ<6071>が運営する結婚相談所「日本結婚相談所連盟」に加盟。4月30日に「ema東京」をオープンしています。テイクアンドギヴ・ニーズは結婚式を創る方に目を向け、LTVの向上を図っています。
宴会場の有効活用においても動きが早かったのがエスクリでした。2020年7月に貸会議室大手TKP<3749>との資本業務提携を締結。エスクリの宴会場をセミナーや企業パーティー、講演会会場などとしての活用に向けて動き出しました。エスクリはゲストハウスを運営する企業ですが、広い敷地を持つ邸宅・郊外型ではなく、ターミナル駅を中心としたビルイン・都市型の結婚式場を展開してきました。地の利を活かした戦略です。
婚礼企業のこうした動きは今後加速するかもしれません。
麦とホップ@ビールを飲む理由
しがないサラリーマンが30代で飲食店オーナーを目指しながら、日々精進するためのブログ「ビールを飲む理由」を書いています。サービス、飲食、フード、不動産にまつわる情報を書き込んでいます。飲食店、宿泊施設、民泊、結婚式場の経営者やオーナー、それを目指す人、サービス業に従事している人、就職を考えている人に有益な情報を届けるためのブログです。やがて、そうした人たちの交流の場になれば最高です。
結婚ビジネス業界が四苦八苦している。3回目の緊急事態宣言が発出される中、協業に乗り出す企業や、一層の感染防止対応を打ち出す動きなどが現れてきた。