大手の旅行会社が営業再開に向け動き始めた。5月25日に緊急事態宣言が全面解除され、6月19日からは全国での都道府県をまたぐ移動が容認されるほか、7月には大きな被害を受けている観光業の支援を目的にした政府によるGo Toキャンペーンが始まる見込み。 

こうした動きを受け業界最大手のJTB(東京都品川区)が、休業していた店舗の営業を6月1日から順次再開するほか、KNT-CTホールディングス<9726>のグループ会社である近畿日本ツーリスト首都圏(東京都新宿区)も、休業していた店舗の営業を6月1日に再開する。 

政府がGo Toキャンペーン実施のために計上した補正予算額は1兆6794億円に上る。実施されれば観光業にとって大きなインパクトになることは間違いない。大手の営業再開に伴い、Go Toキャンペーン顧客争奪戦の幕が切られることになりそうだ。 

再開店舗では来店予約客が中心 

JTBは緊急事態宣言後に営業を一時休止していた店舗の営業を6月1日から再開し、当面の間は事前に来店予約をした顧客だけに対応する。6月1日から各店舗のホームページから来店予約ができるという。 

このほか店舗での感染防止対策として、店舗入口や店舗内にアルコールなどの消毒液を設置するほか、飛沫感染防止のためのカウンターパーテーションの設置やソーシャルディスタンスを確保したカウンター席の設置などを実施する。 

近畿日本ツーリスト首都圏は、4月初旬から臨時休業していた53店舗の営業を、6月1日から再開する。事前来店予約を推奨しており、密閉、密集、密接の3密を回避した接客スペースを確保したうえで相談に応じる。 

従業員のマスクやフェイスシルードの着用、アクリル板や透明ビニールシートの設置などのほか、店舗に設置した専用ブースでのテレビ電話を介したオンライン接客システムや、自宅で旅の相談ができるWEB会議システムなども活用する予定。全国の近畿日本ツーリストの店舗も順次、営業を再開するという。 

一方、エイチ・アイ・エス<9603>は、緊急事態宣言解除後も感染拡大防止のため一部の営業所や部署のみでの営業を継続している。