婚礼業界の明暗が鮮明になってきました。業界大手T&Gは通期黒字化を達成。2022年3月期第1四半期も営業黒字で通過しています。一方、名門結婚式場椿山荘を運営する藤田観光は婚礼事業単体での赤字が継続しています。ホテルと同様に難しいかじ取りが続きます。
婚礼需要に回復の兆しが見えてきました。最大手テイクアンドギヴ・ニーズ2022年3月期第3四半期は17億6,800万円の営業利益となりました。ブラスも2021年7月期の営業利益が3億2,700万円と本業で黒字化を果たしています。
婚礼業界が活気づいてきました。最大手テイクアンドギヴ・ニーズの2022年3月期第2四半期の売上高は前期比191.2%増の180億400万円、エスクリの2022年3月期第2四半期の売上高も前期比189.5%増の99億8,000万円となりました。
ワシントンホテルや椿山荘を運営する藤田観光が、700名の人員削減策に乗り出します。2020年12月期第3四半期売上高は前期比64.6%減の176億9,900万円に留まり、純損失171億5,100万円を計上しました。ホテル事業が甚大な被害を受けています。
婚礼大手テイクアンドギヴ・ニーズが、9月30日海外ウエディングの子会社グッドラック・コーポレーションを不動産業のケン不動産リースに売却します。グッドラックは過当競争によってコロナ前の2019年12月期に2億4500万円の営業損失を計上していました。
テイクアンドギヴ・ニーズは、ドレスショップや式場運営を行うマリーゴールドを一部買収すると発表しました。これにより、T&Gの関西ドレス内製化比率は80%となります。それなら「最初からドレスを内製化すりゃよかったじゃん」と思ってしまいますが、そこには簡単に内製化できない業界の複雑な事情が隠されているのでした。