森トラスト・ホテルリート<3478>は、9月2日にヒルトン小田原リゾート&スパを65億円で買収します。取得はスポンサーの森トラスト(本社:東京都港区)と共同で行い、森トラスト・ホテルリートの持分割合は50%となります。

森トラスト・ホテルリート
森トラスト・ホテルリートのポートフォリオ


ヒルトン小田原は客室数が163室。1000名を収容できる巨大宴会場や独立型チャペル、天然温泉大浴場などを備えるフルサービス型のリゾートホテルです。ランクは、同社が保有するラグジュアリーの「シャングリ・ラ ホテル」の一つ下、「アッパーアップスケール」に分類されます。「コートヤード・バイ・マリオット」や「サンルートプラザ」などを所有する森トラスト・ホテルリートは、今回の買収により重点投資対象としていた上位4グレードをすべてカバーし、保有する資産構成を強固なものとしました。

2015年に453万人だった小田原市の観光客は、2017年に611万人と35%増加。小田原市は、2022年に700万人、2029年までに1000万人まで引き上げる計画を立てており、安定的な客室の稼働が見込めると判断。インターナショナルブランドであるヒルトンの高い集客力や、全室オーシャンビューになっているなど立地面で有利なことから、取得を決めています。

ホテルの純収益は3億4200万円、還元利回りは4.6%

森トラスト・ホテルリートによると、ヒルトン小田原の売上総額はおよそ35億円で、純収益は3億4200万円。直接還元法による不動産価格は74億5000万円です。森トラストは、このホテルを65億円で買収しました。

森トラスト・ホテルリートの業績に寄与するのは、2020年2月期から。同社の直近の営業収益(2019年2月期)は23億2200万円。リートの決算は半年ごとに行われます。従って、ヒルトンの営業収益への影響額は1億7000万円。同社の営業収益は25億円前後になると予想されます。

ホテルの運営は、森トラストの子会社「MT&ヒルトンホテル」が行います。同社は、森トラストが2005年に開業した「コンラッド東京」を運営する会社です。森トラストは、2020年に「ヒルトン沖縄瀬底リゾート」と「ヒルトン・グランド・バケーションズ(瀬底)」というヒルトンブランドの巨大プロジェクトを抱えています。今回の買収は、ヒルトンのリゾートホテルでの運営実績と経験を重ね、沖縄でのプロジェクトを成功させるための布石と捉えることができます。