大量引退時代が追い風に 事業承継のコンサルティング

団塊世代の経営者がリタイアを迎えることも手伝い、事業承継に関するアドバイザリー業務は需要の高い分野の一つである。中小企業向け支援に定評のあるコンサルティングファームにおいても、事業承継に直結する資本・株式・M&Aなどを中心としたサポートは欠かせないサービスラインとなっている。

今回は、コンサルティングファームの中から、事業承継のコンサルティングを主力事業とする株式会社船井総研ホールディングス<9757>、株式会社タナベ経営 <9644>、山田コンサルティンググループ株式会社<4792>の上場企業3社を取り上げ、近年の決算内容と各社の戦略を比較してみたい。

【船井総研】テーマ別研究会で見込客を増やす

船井総研<9757>は、小売業などに対するコンサルティングで強い支持を集めた故船井幸雄氏が1970年に大阪で創業したコンサルティング会社である。同社は現在、経営コンサルティング事業、ロジスティクス事業、IT関連事業、コンタクトセンター事業に属する連結子会社6社を束ねる持株会社形態をとっている。全国各地で年間1,000回以上セミナーを開催しており、年間数十名が本を出版しているという。

2016年12月期は売上高164億円、当期純利益25億円と過去最高の業績となった。主力の経営コンサルティング事業では、業種・テーマ別経営研究会の会員を順調に伸ばし、月次支援型コンサルティングの新規受注および更新につなげたことにより、前期比12.0%増の売上高141億円を達成している。なお、ロジスティクス事業には、クライアントの物流コスト削減などを目的とした物流コンサルティング業務、物流業務の設計、構築、運用を行う物流オペレーション業務が含まれており、売上高は17億円となっている。

・船井総研ホールディングスの決算概要(単位:百万円)

決算2012/12期2013/12期2014/12期2015/12期2016/12期
売上高 9,038 10,065 12,485 14,717 16,433
当期純利益 1,325 1,984 1,766 2,426 2,558
純資産 14,456 15,912 16,653 18,217 19,272