【企業力分析】ヤマダ電機 4年の喪失
今回は、家電大手のヤマダ電機を取り上げた。実店舗で商品を確認してからネット通販で購入される方も多いと聞く。売上高1兆6000億円を超える巨大企業ヤマダ電機はこの危機を乗り切っているのだろうか。
こんにちは。ビズサプリの花房です。今回は『ROE(Return On Equity)』について考えてみます。
なお、文中の意見は筆者個人の私見であることを予めご了承ください。
ROEとは、自己資本利益率=当期純利益÷自己資本(≒株主資本)で表されますが、株主から与えられた資本を使ってどれだけ効率的に利益を稼ぎ出しているかを測る指標として、投資家目線の指標です。経営分析で出てくる代表的な指標で昔からあるものですが、最近新聞などの見出しで目にすることが増えました。
その理由の1つとして挙げられるのが、ちょうど1年ほど前に発表されました、「日本再興戦略」改訂 2014の中で、『コーポレートガバナンスの強化により、経営者のマインドを変革し、グローバル水準の ROE の達成等を一つの目安に、グローバル競争に打ち勝つ攻めの経営判断を後押しする仕組みを強化していくことが重要である』と謳われているように、アベノミクスによる成長戦略の中でグローバル水準の ROE の達成が推奨されているということです。
またやはり昨年導入された新しい株価指数である「JPX日経インデックス400」では、3年間の平均ROEが400銘柄の選定基準の1つになっています。
このようにROEが会社を評価する指標として注目されており、経営者としてもそのような投資家受けのいい指標を重視した経営が求められる風潮にあります。
今年に入って、日立や三菱重工業、ソニー等がこぞってROE10%以上を経営目標として掲げると発表しました。
日本企業のROEの平均は8%程度と言われており、ROEが8%を超えてくると、株価が市場平均よりも高くなる傾向があるという話も聞きます。株価は個別企業のミクロの要因と市場全体のマクロな要因があるので、実際に株価とROEがどこまで関連性があるか分かりませんが、ROEが高いことが何を意味するのか見てみたいと思います。
先ほど、ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本、という数式を示しました。自己資本は株主のもの、株主が経営者に託したお金ですので、ROEが高いことは、株主の預けたお金を効率良く使って利益を得ていることになります。
ROEのいいところは、これを適当な項目を挟み込むことで分解できることです。
具体的には売上高と総資産を使って、次のように分解できます。
ROE=(当期純利益/売上高)×(売上高/総資産)×(総資産/自己資本)
=売上高当期純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ
売上高当期純利益率は、売上高に対する最終的に残存する利益を示す収益性の指標、総資産回転率は、1年間に総資産が何回回転したかを示す効率性の指標、財務レバレッジは、総資産が自己資本の何倍あるかを示す安全性の指標です。
従って、ROEは収益性、効率性、安全性の掛け算で計算できる点で、総合的な経営指標と言えます。
そしてこの分解した数式から分かることは、ROEを高めるためには、売上高当期純利益率、総資産回転率、財務レバレッジの3つのうちのどれかを挙げることができればいいということです。
このうち、売上高当期純利益率はコスト削減、総資産回転率は売上高の増大を図らなければならないため、簡単には高められませんが、財務レバレッジについては、自己資本に対する負債の相対的な比率を高めることで、前2者に比べて財務戦略により、比較的容易に上げることが可能です。
すなわち、負債を増やすか自己資本を減らす、あるいはその両方により、財務レバレッジは高まります。そのため、毎日のようにどこかしらの上場会社が自己株買いを行ったり、あるいは配当性向を高めて、余剰資金を分配し、株主還元策に走っている状況です。
このように、ROEは株主目線の指標であるがゆえに、株主にとって優位なようにある程度は操作が可能な指標と言えます。
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