今回は、株式会社三越伊勢丹ホールディングスを分析してみました。3月7日、業績不振や現場の疲弊を理由に、石塚邦雄会長が主導して社長交代を決定しました。2012年より㈱三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長は、新宿伊勢丹メンズ館に発想段階からかかわるなど「改革者」と評価されてきました。3月13日、新経営体制の記者会見が開かれ、杉江俊彦次期社長は「事業の選択と集中を進める」と述べました。

2016年3月期までの10年間を、分析してみました。

企業力総合評価

下位各親指標(営業効率、資本効率)

下位各親指標(生産効率、資産効率)

下位各親指標(流動性、安全性)

今回のグラフはターニングポイントが明確です。企業力総合評価の悪化した2009年は、営業効率(儲かるか)、資本効率(資本利用度)、資産効率(資産利用度)、流動性(短期資金繰り)、安全性(長期資金繰り)とほぼ全ての親指標が悪化しています(青○)。三越とのM&Aによって総資産が増加し財務体質が悪化(流動性・安全性)、資産利用度が下がり(資産効率)、急激に利益が減少し(営業効率・資本効率)、2016年までにそれが回復することはありませんでした。

唯一生産効率が右肩上がりの改善トレンドですが、この指標は従業員数と売上高もしくは利益の関係を示す評価で、人員削減によって改善させたことが確認できます(赤矢印)。17,082人→17,637人→30,735人(M&A直後)→28,622人→29,150人→26,935人→26,242人→25,710人→25,192人→25,415人(2016年)。