4月にスタートした新中期経営計画「Staying Ahead 2022」は基本戦略として、「市況耐性の高い事業ポートフォリオの確立」を掲げる。海運事業は船舶需給や燃料価格などの変動要因に翻弄されがちだ。
不定期船ではドライバルク(ばら積み船)事業の抜本的な見直しによる収益構造の改善を推し進める。一方、定期コンテナ船は事業統合で効率化とスケールメリットを追求する戦略にすでに転換しており、今後、シナジー(相乗効果)をどう具現化するかが課題となる...
新日本科学は1957年に創業した、わが国初となる医薬品開発の受託研究機関。動物実験による前臨床試験に強みを持ち、新薬開発のリーディングカンパニーの地位を固めた。そんな同社が今、8期連続の営業赤字というどん底にある。生き残りのカギはM&Aだ。
近鉄エクスプレスは今年創業70年。航空貨物輸送、海上貨物輸送、ロジスティクスを3本柱に日本を代表する国際貨物専門企業だ。本格的な企業買収と無縁だった同社が大勝負に出たのは3年前。売上高の半分近い1400億円を投じた海外M&Aのその後は?
エア・ウォーターが産業ガスメーカーと呼ばれなくなる日が近づいてきたようだ。祖業である産業ガスの売上高に占める割合が20 % ほどに低下しており、さらに発電事業に戦略的に投資する計画を表明するなど、脱産業ガスの流れが加速しているからだ。
世界最大の板ガラスメーカー・旭硝子が積極的なM&Aに乗り出している。しかも、全くの畑違いの異業種で、だ。装置産業であるガラスメーカーだけに、得意の板ガラスへ経営資源を集中して生産量でライバルを凌駕するのが最適に思えるが、同社の選択は違った。