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【コナミHD】「パワプロ」ヒットの背景にM&A ハドソンと融合でスマホゲーム拡充

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【M&A戦略】既存事業の強化、グループ再編を軸に

コナミホールディングスの主なM&A
年 月    内容
2001年2月 ピープル(現コナミスポーツクラブ)を友好的なTOBで子会社とし、健康サービス事業に参入
2004年12月 コナミ、コナミコンピュータエンタテインメントスタジオ、コナミコンピュータエンタテインメント東京、コナミコンピュータエンタテインメントジャパンの4社が合併。本取引により、ゲームソフトの商品企画・制作から商品化権の取得やプロモーションを一貫して行う。
2005年2月 100%出資の子会社であるコナミメディアエンタテインメントと吸収合併
コナミメディアエンタテインメントの家庭用ゲームソフトのサウンドトラックを中心とした音楽事業や家庭用ゲームソフトの攻略本をソフトの攻略本を中心とした出版事業をコナミが引き継ぎ、コナミメディアエンタテインメントは解散。
2005年2月 ゲームクリエーターの人材発掘・養成を担う子会社解散。
2005年4月 モバイル・オンラインコンテンツ及び家庭用ゲームソフトの制作、製造及び販売を行うハドソンの株式追加取得。本取引により、株式所有割合は54%となり、ハドソンはコナミの子会社となる。
2005年4月 子会社であるコナミトロイマーと吸収合併。玩具、ファンシー・生活雑貨の企画、制作及び販売を引継ぎ、玩具関連事業をコナミのトイ&ホビーカ
ンパニーに集約、コナミトロイマーは消滅。
2005年7月 100%出資の子会社であるコナミマーケティングと合併合併に先立ち、物流・サービス部門を分割し、子会社を新設。
2005年11月 コナミスポーツライフとコナミスポーツとの合併合併後コナミスポーツとコナミとの株式交換、およびコナミの会社分割による持株会社体制へとグループ再編。「デジタルエンタテイメント事業」「健康サービス事業」「ゲーミング&システム事業」のうち、デジタルエンタテイメント事業を新たに設立するコナミデジタルエンタテイメントに承継させる会社分割を行い、持株会社体制に移行する。
2006年1月 インターネットイニシアティブと合弁会社「インターネットレボリューション(略称:アイレボ)」を設立。出資比率は、コナミ70%、インターネットイニシアティブ30%
2006年3月 リゾートソリューションの株式を取得(発行済株式総数の約 20%)、業務提携契約を結ぶ。
2008年2月 首都圏を中心に13のフィットネスを展開するスポーツプレックス・ジャパンの株式を取得し、子会社化。
2010年9月 コナミを完全親会社、アビリットを完全子会社とする株式交換を行う。コナミグループの経営資源と、アビリットの遊戯関連事業のノウハウとを融合し、アビリット及びコナミグループの更なる企業価値向上に取り組む。
2011年1月 コナミを完全親会社、デジタルゴルフを完全子会社とする株式交換を行う。デジタルゴルフが所有する豊富かつ高品質なデジタル3Dゴルフコースデータをコナミグループ各社において活用する。
2011年1月 コナミを完全親会社、ハドソンを完全子会社として株式交換を実施し、SNS事業の強化に取り組む。本取引により、ハドソンは上場廃止となる。

 コナミが行ってきたM&Aは、主にグループ会社を再編するものを主とするものが多く、2005年11月にリリースされた内容では、「デジタルエンタテインメント事業」「健康サービス事業」「ゲーミング&システム事業」の位置づけを明確にした。

 また事業の強化のために、2006年にリゾートソリューション、2008年にスポーツプレックス・ジャパン、2010年にアビリット、2011年にデジタルゴルフ、ハドソンとのM&Aを行ってきた。

 リゾートソリューションとのM&Aでは、ゴルフ場・ホテル・リゾート施設の運営および企画・開発等を行ってきたリゾートソリューションとアクティブシニアを顧客ターゲットとしての共同運営を目的としたものだった。

 スポーツプレックス・ジャパンとのM&Aでは、首都圏を中心に13のフィットネスを展開するスポーツプレックス・ジャパンの好立地の施設と、コナミの運営ノウハウ・自社開発の健康関連機器との融合によりマーケットシェア拡大を目的としたものである。

 アビリットとのM&Aでは、パチスロを中心に展開してきたアビリットの業績低迷・財務体質の立て直しのためコナミの経営基盤とアビリットの遊技機関連事業のノウハウとを融合し、両社の更なる企業価値向上を目的としたものである。

 ハドソンとのM&Aでは、今後スマートフォン事業の成長が見込まれる中、携帯電話向けゲームのコンテンツ制作の優れた企画力・機動力を持つハドソンと、ゲーム演出や制作技術を有するコナミグループのノウハウとの融合を目的としたものである。

 デジタルゴルフとのM&Aでは、デジタル3Dゴルフコースを中心に事業展開を行ってきたデジタルゴルフのデジタルデータをコナミグループ各社において活用することを目的に行われた。

 総じて過去5回にわたる外部とのM&Aでは、コナミが展開してきた既存事業の強化に注力してきたともいえる。特に、デジタルエンタテイメントの強化では、ハドソンとのM&Aによりスマートフォン向けゲームの拡充、また2015年のグループ内再編により3つの制作部門と制作管理部門と分けたことにより、パワプロなどのヒット作創出につながったともいえる。

 一方、コナミはM&Aで苦い経験もある。2001年にTOB株式公開買付け)で買収したスポーツクラブ運営のピープルだ。スーパーのマイカルが持つピープルの発行済み株式の60%を759億円で取得した。しかし、2年後の2003年3月期の決算で、のれんなどの減損で475億円の損失を計上を迫られた。

 当時は「買収価格が高い」との見方があったが、健康サービス事業はその後、安定して利益を稼ぐようになっている。ヒット作の有無によって業績が変動しやすいゲーム事業に比べて、シニア世代の増加や健康意識の高まりを背景に健康サービス事業は堅調な業績が予想される。

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