どこが「日産」に代わるのか?

しかし、2019年の世界販売台数が約375万台にすぎないルノーが単独で生き残るのは難しい。だから日産との関係強化が不透明になったルノーは、2019年5月にFCAとの経営統合に走ったのである。だが、交渉はわずか10日ばかりで打ち切りとなり、FCAは「プジョー」や「シトロエン」などの自動車ブランドを持つ仏グループPSAとの経営統合に走った。

日産に代わるパートナー探しは、今もルノーにとって優先課題であることに変わりはない。日産は相変わらず経営統合に消極的で、仮にルノーにすり寄って来たとしても業績低迷が避けられない今となってはリスクの高い「お荷物」だ。

そこで経営統合や資本提携を働きかけるとすれば、現在のルノー・日産・三菱自動車<7211>の3社連合の規模(約1075万台)を上回るものでなくてはいけない。そうなるとルノーの「狙い」は明らかだ。3社連合と世界一を争うVWか、トヨタしかない。ルノーが次期CEOに、この両社との関係が深いデ・メオ氏を選んだのも、決して偶然ではないだろう。

日産や三菱を切り離してルノー単体で経営統合をしたとしても、年間販売台数が1400万台という巨大自動車グループが誕生するのだ。これはルノー・日産・三菱の3社連合全体とFCAが経営統合したケースに匹敵する。