【オーケー】関東ローカルスーパーが関西連合に「待った」をかけた切実な理由

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生き残るためのTOB

オーケーは「カネが余っているから、買収でもしてみようか」という浮ついた考えで関西スーパーにTOBを仕掛けているわけではない。TOBに走らざるを得ない事情があるのだ。

オーケーは年間売上高約5076億円と、国内ディスカウント業界では第2位。だが、業界トップで「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>は同約1兆7086億円(ディスカウント事業は同約1兆1835億円)と大きく差がついている。店舗数も国内で583店舗と、オーケーの4倍以上だ。

業界3位のトライアルホールディングス(福岡市)は同約4251億円だが、店舗数は261店舗とオーケーの約2倍で、しかも全国展開している。ただ、その分だけドミナント効果が薄い。トライアルの営業利益は約68億円と、オーケーの4分の1以下だ。

関東でのドミナントを確立し、利益率も高いオーケー(同社ホームページより)

オーケーが関西スーパーへのTOBで狙うのは、売上高の増加と関西地方での自社ドミナントの確立だ。関西スーパーの売上高は約1309億円、65店舗を展開している。しかも、ドン・キホーテやトライアルのような全国展開ではなく、大阪府、兵庫県、奈良県に集中しているのも利益面で有利といえる。

オーケーのライバルは同業者だけではない。食品スーパーや大型スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなどの業態が近づき、しかもどの業界も再編が進んでいる。強力なドミナント基盤と規模拡大を果たさない限り、「どこから矢が飛んでくるか分からない」市場で生き残るのは難しくなってきた。オーケーにとって、関西スーパーへのTOBは「死活問題」なのだ。

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