【ソーシャルワイヤー】「選択と集中」で業界最大手ベクトルを追う

alt

ライバルのベクトルにどう対抗するか

ソーシャルワイヤーの業績を脅かしているのが、同社のもう一つの経営の柱であるデジタルPR事業のライバルであるベクトル<6058>の存在だ。同事業の成長株であるプレスリリース配信事業では、ソーシャルワイヤーの「アットプレス(@Press)」が、2005年12月設立のベクトル子会社のPR TIMESを追う展開だ。

業績比較 ソーシャルワイヤー ベクトル
決算期 2022年3月期 2022年2月期
売上高 46.30 473.51
営業利益 1.64 52.48
売上高営業利益率 3.5% 11.1%
経常利益 1.37 52.01
純利益 0.28 20.71

ソーシャルワイヤーは2008年2月にアットプレスを子会社化して同事業に参入した。同月にはアップステアーズも子会社化し、シェアオフィス事業の「CROSSCOOP」に参入している。同8月にはアットプレスとアップステアーズを吸収合併し、親会社の主力事業と位置づけた。2008年は同社の事業基盤が固まった歴史的な1年だったと言える。

M&Aで獲得した2本柱のうち国内シェアオフィス事業から撤退し、プレスリリース配信をはじめとするデジタルPR事業に特化することになった。

@Pressはプレスリリースの作成に当たって、1人の担当者が校正から配信先選びまで一貫して対応しているのが特徴。同社担当者がきちんと配信先を精査して発信しているため、関係ないメディアに送るといったムダも少ない。掲載されたかどうかのチェックサービスもあり、プレスリリースを発注する側の利便性も高いという

M&A Online

M&Aをもっと身近に。

これが、M&A(企業の合併・買収)とM&Aにまつわる身近な情報をM&Aの専門家だけでなく、広く一般の方々にも提供するメディア、M&A Onlineのメッセージです。私たちに大切なことは、M&Aに対する正しい知識と判断基準を持つことだと考えています。M&A Onlineは、広くM&Aの情報を収集・発信しながら、日本の産業がM&Aによって力強さを増していく姿を、読者の皆様と一緒にしっかりと見届けていきたいと考えています。


NEXT STORY

モノづくり企業も買う「ジャパネット」髙田旭人社長に聞いた

モノづくり企業も買う「ジャパネット」髙田旭人社長に聞いた

2023-05-24

通信販売事業で大きく成長したジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)がCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)に力を注いでいる。同社は2021年に50億円強のファンドを組成し、すでに8社のスタートアップに出資した。

関連のM&A速報

アクセスランキング

【総合】よく読まれている記事ベスト5