ご注意ください
この記事は公開から1年以上経っています。掲載されている情報は、公開当時のものです。

【第一生命HD】海外M&Aを軸に「成長シナリオ」演じる

alt
東京・日比谷の本社

米・豪中心に海外売上比率は20%

2018年1月、第一生命HDは米子会社プロテクティブを通じて、米リバティライフ(マサチューセッツ州)が保有する個人保険と年金の既存契約を再保険形式により約1400億円で買収すると発表した。プロテクティブが手がける買収としては過去最大級の投資規模で、買収する契約件数は約50万件。保険契約自体はリバティライフに残るが、プロテクティブは契約者が支払う保険料を再保険料として受け取る。

プロテクティブは伝統的な生保、個人年金事業に加え、買収事業に強みを持ち、50件前後のM&Aを手がけている。第一生命グループ入りして以降、買収は今回のリバティライフの案件を含めて3件。グループ入り直後の2015年に米生保ジェンワース(バージニア州)から定期保険契約を約790億円で買収。2016年には損保のUSWC(フロリダ州)を約127億円で買収した。同社は自動車の故障費用や全損時のローン残高などを補償するアセットプロテクション事業を手がける。

北米ではプロテクティブを「成長プラットフォーム」と位置づけ、生保・買収事業双方の規模拡大を推し進める。2018年3月期の売上高(経常収益)は9772億円で、前期を10%上回った。2019年3月期も、第1四半期(4~6月)は年金事業の新契約が前年同比60%以上増加するなど、良好な滑り出しをみせている。

一方、豪TALの前期の売上高は3769億円で、5%増加した。競合他社の保険料率引き下げなどで個人保険が苦戦したものの、団体保険の取り込みが奏功し、新契約は引き続き高い伸びを示した。

米プロテクティブと豪TALを合わせた売上高は約1兆3500億円で、第一生命グループ全体の19%と5分の1に迫る。これに加わるのがアジア。規模はまだ小さいものの、ベトナム子会社「第一生命ベトナム」の生保事業を含めて海外比率は売り上げベースで20%といったところで推移している。

〇連結業績の状況(単位:億円)

18/3期 19/3期予想
経常収益(売上高) 7兆378 6兆4290
 ・第一生命 3兆7919 3兆6210
 ・第一フロンティア生命 1兆8094 1兆4290
 ・米プロテクティブ 9772 9190
 ・豪TAL 3769 3830
経常利益 4719 4140
 ・第一生命 3588 3300
 ・第一フロンティア生命 608 250
 ・米プロテクティブ 435 470
 ・豪TAL 199 200

NEXT STORY

M&Aの「バーチャルデータルーム」に、経産省が補助金を支出

M&Aの「バーチャルデータルーム」に、経産省が補助金を支出

2018/09/04

M&Aが成立する前に行われるデューデリジェンス(調査)をクラウド上で行う部屋「バーチャルデータルーム」の使用料に、経済産業省が補助金を出すことになった。