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【積水ハウス】海外市場の開拓に注力 M&Aも視野に

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積水ハウス本社の入る梅田スカイビル(大阪市)

 こうした研究の成果をもとに、2011年には太陽電池、燃料電池、蓄電池の3電池を組み合わせた「グリーンファースト ハイブリッド」を発売した。快適に暮らしながら大幅な節電が可能なシステムで、通常は燃料電池で発電した電気を使用し、足りない場合は太陽電池で発電した電力、さらに不足する場合は太陽電池の電気を貯めた蓄電池を用い、最後に商用電力を利用するシステムで、試算では商用電力を利用することはないという。 

さらに同じ年の2011年には東京モーターショーに住宅メーカーとして初めて出展した。積水ハウス、文化シャッター、三菱化学が協力して開発した、フィルム型太陽電池を用いた日よけを展示した。日よけ機能と発電機能を組み合わせた製品で、日射の方向に合せて日よけの角度を調整することができるため効率的な発電ができる。 

この間のM&Aについては、古くは1984年のトーヨド建設への資本参加がある。さらに1987年には米国の木材加工会社ウエスト コースト フォレスト プロダクツを買収。1995年には積水ハウス木造を吸収合併。2005年には積和不動産6社を完全子会社化するなどの動きがあった。 

派閥抗争で目標達成に暗雲か

積水ハウスは今年1月に、和田勇会長が取締役相談役に退き、阿部俊則社長が会長に就き、仲井嘉浩取締役常務執行役員が社長に昇格するという人事を発表した。詐欺事件をきっかけに、前会長と前社長との間で解任動議の応酬があった末の決定であった。 

4月26日は新体制にとって初めての株式総会であり、新体制による人事案がすんなり可決されるのかどうか予断を許さない。今回の総会では和田氏を支持した副社長と常勤監査役がそろって退任する。もし、人事でもめるようなことになれば、中期経営計画どころではなくなるだろう。 

積水ハウスの2018年1月期は売上高が前期比6.5%増の2兆1593億円、営業利益が同6.2%増の1955億円と過去最高を更新した。 

派閥抗争によって現在の好調さはどのように変化するのか。新たなM&Aを検討する体制を構築できるのか。4月26日の結果によっては暗雲が立ち込めることにもなりかねない。

積水ハウスの業績推移


文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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