オンワードHD、今期も700店舗閉鎖へ

現在、業界トップのオンワードHDにしても、2007年2月期に売上高3186億円と過去最高を記録したが、2020年2月期は売上高2482億円にとどまり、500億円を超える巨額最終赤字に転落した。約700店舗の閉鎖や希望退職者募集(413人応募)などを実施したのが主な要因。

同社は2021年2月期も700店舗程度の閉鎖を計画し、リストラの手を緩める気配はない。Eコマースについては現在330億円の売上規模を今期中に500億円に拡大を目指す。

Eコマースは各社とも強化方針だが、売上高比率はTSIホールディングスが最も高く21%。オンワードHD、ワールド、三陽商会は10%強。レナウンはわずか2.3%(12億円弱)にとどまり、Eコマース対応で後手に回ったことが致命傷の一つになったことは明らかだ。

オンワードHD…売上高トップだが、事業構造改革のただ中に

気を吐くワールド

業界3位のTSIホールディングスは2011年、東京スタイルとサンエー・インターナショナルが経営統合して発足した。統合10年の節目を迎えるが、収益力の点など課題を抱える。

三陽商会は2020年2月期まで4期連続の最終赤字。同社は2015年に英バーバリーとの国内ライセンス契約終了で経営が傾き、1000億円を超えていた売上高がほぼ半減した。業績立て直しに向け、今期は約150店舗の閉鎖を予定する。

唯一、気を吐いているのはワールドだ。MBO(経営陣による買収)で非公開化し、事業構造改革を行い、2018年に13年ぶりに再上場(東証1部)を果たした。最終利益は減益ながら80億円を確保し、上位陣で抜きんでている。再上場を機に国内外でのM&Aにも意欲的だ。

「コロナ」下、各社とも外出自粛が本格化した3月は4割程度、営業休止が広がった4月は7~8割の売上高減という異常事態に見舞われた。コロナ・ショックは業界に地殻変動をもたらす引き金となるのか。レナウン再建の行方とともに、要ウオッチだ。

文:M&A Online編集部