【株価】医療事業の成長評価も円高が重荷

 医療分野を軸とした利益成長に伴い、ニプロの株価は2015年8月に1500円近くまで上昇したが、足元では伸び悩んでいる。同社は海外売上高比率が約45%と高く、為替の円高傾向が業績の懸念材料。2017年3月期は業績の伸びが鈍化することも影響しているようだ。

 今期の予想PER(株価収益率)は11月11日時点で約16倍。テルモ(約29倍)やオリンパス(約21倍)と比べて低く、株価に割高感はない。為替が円安に転じれば、買い直される場面もありそうだ。

【まとめ】高い成長期待、財務との両立課題

 ニプロはスーパーマーケットなどの小売事業を切り離す一方、医療事業に経営資源を集中。医療現場のニーズに密着した製品開発や海外メーカーに対するM&Aで業績を伸ばしてきた。しかし、豊富な研究資金を持つ欧米の医療機器メーカーに比べて規模ではまだ見劣りする。世界の医療機器市場は高い成長性が期待される分、外資系メーカーとの競合は激しく、度重なる買収で有利子負債も膨らんでいる。どのように売上拡大と経営効率化を両立させ、事業再編も含めM&Aを活用していくのかに注目していきたい。


この記事は、有価証券報告書などの開示資料、また新聞報道を基に、専門家の見解によってまとめたものです。

まとめ:M&A Online編集部